リコージャパンは2023年4月5日、SIサービス「メタバース空間制作サービス」を発表した。企業ミュージアムやショールームなどを運営・新設予定の企業を対象に、メタバース空間の設計・演出・導入をワンパッケージで支援する。ダイナモアミューズメントとハシラスとの共創プロジェクトとして取り組んでいる。
リコージャパンの「メタバース空間制作サービス」は、メタバースの設計・演出・導入をワンパッケージで提供するSIサービスである。企業ミュージアムやショールームなどを運営・新設する予定の組織を対象に、メタバースの導入を支援する。「リアル空間とサイバー空間をつないだハイブリッド型のワークスタイルでのコミュニケーションを活性化させる」(リコージャパン)という(画面1)。
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リコーは、ダイナモアミューズメントとハシラスとの共創プロジェクトとして取り組んでいる。リアル空間イベントのノウハウを持つリコージャパンと、サイバー空間におけるXR関連サービスで実績のあるダイナモアミューズメントが共同でプロデュースする。ハシラスが開発したメタバース技術を適用したバーチャル空間に各ユーザー専用のアバターで参加し、空間を動き回れる。専用のアプリケーションは不要で、メタバースのURLにWebブラウザからアクセスすることで参加できる。ハシラス運営のデモンストレーションサイトを用意している。
メタバース空間の設計や演出を含めてワンパッケージで提案し、サブスクリプション型で提供する。空間設計は、プリセットデザインを利用できるほか、新規デザインの企画まで対応する。リアル空間の施設リニューアルなどに合わせ、施設の図面データなどから簡単にメタバース空間を再現可能である。
なお、リコージャパンは、社内実践として企業ミュージアム市村清記念館をバーチャル空間に構築した。創業者である市村清とリコーの歴史をメタバース空間上で体感できる施設であり、リコーグループ社員であればだれでも利用可能である。社員からは「自社の事業により興味が湧いた」などの反応があり、インナーブランディングの効果が期待できる結果となったとしている。
「リモートワークの普及で働き方や働く場所が多様化し、社員同士の対面コミュニケーションなどの機会が減っている。メタバース空間を活用し、リモートでのコミュニケーションの機会を増やすことで、対面以外での社員同士のコミュニケーション活性化につながる」(リコージャパン)