ストレージソリューションにおいて市場で多くのシェアを獲得してきたネットアップ。そうした同社が、近年、ソリューションの提供で注力している領域がクラウドだ。アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)上でのクラウドソリューションを拡充させてきたネットアップだが、今回、新たなラインナップとして「Cloud Volumes Service」が追加された。Cloud Volumes Serviceが企業・組織にもたらすメリット、そして今後のネットアップのAWS上でのクラウドソリューション戦略について探っていく。
AWS上でクラウド向けソリューションを拡充
独自のストレージOS「NetApp ONTAP」を搭載したストレージハードウェアにより、市場で確固たる地位を築いてきたネットアップ。近年、同社はオンプレミス向けのハードウェア製品だけでなく、クラウドの領域においてもそのデータサービスを拡大させている。中でもAWSパートナーネットワーク(以下、APN)に加入した2012年以降、年を重ねるごとにクラウド向けストレージ、そしてデータマネジメントの分野においてAWS上のソリューションの拡充を図ってきた。
ネットアップがクラウドにも注力する背景には、クラウドやオンプレミスのハイブリッド環境において統合的なデータ管理を可能とする同社のビジョン、「データファブリック」の実現が挙げられる。このビジョンは、クラウドやオンプレミスを問わずIT基盤全体でデータ管理を統合して簡素化し、データの可視化、アクセスと管理、保護とセキュリティを可能とするものだ。その実現に向け、AWS上でも積極的に展開してきた。
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