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クラウドストレージに潜む“オーバーシェアリング”に対処を─「Dropbox Protect」を提供開始

SCS評価制度が求めるデータガバナンス強化を支援

2026年10月2日(金)愛甲 峻(IT Leaders編集部)

クラウドストレージサービスの利用が広がる中で、意図しない外部共有や権限の残存といった「オーバーシェアリング」による情報漏洩リスクが高まっている。2026年度末に運用が本格化する「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」でもデータガバナンス強化が求められているが、管理の属人化など、課題は山積している。 こうした背景を受け、Dropbox Japanは複数のクラウドストレージにおける外部共有を一元的に可視化・管理・自動化する「Dropbox Protect」を日本市場で先行提供開始する。手動対応が難しい外部共有管理を効率化し、企業のガバナンス強化を支援する。

クラウドストレージに潜む過剰共有の危険性

 社内外でデータを共有するための便利な手段として、クラウドストレージサービスの利用が一般化している。メールへの添付やファイルサーバーを介した共有よりも手軽なクラウドストレージは、コロナ禍におけるテレワークの拡大にも後押しされ、いまや業務に欠かせないツールの1つとして定着している。

 一方で、便利さの裏にはリスクも存在する。Dropbox Japan 代表取締役社長の龍村洋一氏(写真1)が警鐘を鳴らすのが、共有すべきでないデータが意図せず共有されたり、必要以上の範囲にまで共有されてしまう「オーバーシェアリング」による情報漏洩の危険性だ。

写真1:Dropbox Japan 代表取締役社長の龍村洋一氏

 例えば、退職者による外部共有がいつまでも残っている、共有リンクを受け取った人がさらに拡散してしまうなど、管理者の目が届かない範囲にまで及んでしまう場合も潜在的なリスクだ。

「こうした膨大な“見えない共有情報”を可視化し、優先順位をつけて管理をしていくことは、セキュリティリスクの低減に必要だ」(同氏)

 2025年5月に米クラウドセキュリティアライアンス(CSA)が公表した調査によれば、回答企業の63%が機微データや機密データの外部への過剰な共有を最大のリスクに挙げている。またDropboxの調査では、従業員3000人規模の企業で、共有フォルダは毎年60%ずつ増加しており、既存の共有フォルダの数は3万以上、外部連携ドメインは1000を超えるという。

 同社 アジア太平洋・日本地域統括 ソリューション本部長の上雄記氏(写真2)は「オーバーシェアリングのリスクは時と共に増大する一方だ。それを把握していながらも、対応できている顧客企業は少ない」と説明した。IT・セキュリティ担当者に判断が属人化していることが要因の1つであるという。

写真2:Dropbox Japan アジア太平洋・日本地域統括 ソリューション本部長の上雄記氏

 2026年度末から制度運用が本格化する「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」への対応も、企業に情報漏洩対策の見直しを迫る要素の1つだ。同制度の中核には、データガバナンスの強化がある。要件項目の中には、情報漏洩を防ぐための仕組みや体制整備、ルールの策定や遵守が含まれている。

 データ共有を通じたコラボレーションを妨げずに、意図しない共有リスクを可視化・管理する。そのために、同社は新たに「Dropbox Protect」を提供開始した(図1)。IT管理者を対象に、複数の異なるクラウドストレージにおける外部共有の横断的な一元管理や、リスク低減のための対応を支援する。現時点では、Dropbox、Google Drive、Microsoft 365に対応する。

図1:Dropbox Protectの概要(出典:Dropbox Japan)
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●Next:日本の顧客にフォーカスした機能群

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