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[データマネジメント2026]

AI活用を業務補助から意思決定領域へと高め、業務プロセスを進化させるための道筋とは

2026年4月30日(木)

生成AIの普及が急速に進む一方で、多くの企業が「期待したほどの効果が得られていない」という壁に直面している。その導入効果は依然として、一部の単純作業やメールの下書きといった限定的な効率化に留まっているのが実態だ。 2026年3月11日に開催された「データマネジメント2026」(主催:日本データマネジメント・コンソーシアム〈JDMC〉、インプレス)のセッションに、Miletos(ミレトス)代表取締役社長 兼 CEOの髙橋康文氏が登壇。AIが真に「判断」を担い、業務プロセスを劇的に進化させるための道筋を、具体的な事例を交えて解説した。
提供:Miletos株式会社

生成AI利用はなぜ「作業」以外に広がらないのか

 その推論に基づく自律的な判断能力から、従来からのプロセスやビジネス刷新の切り札として期待される生成AI。だが、その導入効果は現状、ごく限られた業務効率化に留まるのが大半のユーザー企業の実態である。その理由について、「変わらぬ業務構造」こそが本質的な課題であると指摘するのは、Miletos代表取締役社長 兼 CEOの髙橋康文氏だ。

Miletos株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 髙橋康文氏Miletos株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 髙橋康文氏

 「企業の業務は入力、転記、集計などの『作業』、妥当性確認や承認、例外処理、リスク評価などの『判断』、そしてガバナンスや説明責任などの『責任』の3層から成ります」と髙橋氏は分析する。その観点から現在の多くの企業の業務構造を見ると、生成AIの導入後も、「判断」層と「責任」層は依然として人が担ったままであることが浮き彫りになる(図1)。

図1:AI活用の成果が極めて限定的なのは、AIが判断層に至っていないことだ図1:AI活用の成果が極めて限定的なのは、AIが判断層に至っていないことだ
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 「この構造が変わらなければ、AIを活用できるのは従来と同様、作業層に限られてしまいます。それでは、プロセス/ビジネス刷新までは到底期待できません」(髙橋氏)

 もっとも、最上位の責任層は経営層や管理職など、人による最終決定以外に現時点では代替手段がない。一方で、第二層である判断層での決定は、何らかのルールに基づいて行われるため、生成AIでの代行が可能であると推察できる。

 とはいえ、ことはそう簡単ではないという。髙橋氏は、判断層にAIが入り込めない代表的な理由として、判断基準としてのルール自体の“揺らぎ”を挙げる。

 「例えば経費精算において、何を妥当とするかの判断基準がプロジェクトや部門、管理職ごとに異なっているケースは少なくありません。そのため、事後修正を前提とした“誤りは後で是正すればよい”という、従来からの仕事の進め方や業務設計が残ってしまうのです」(髙橋氏)

 さらに、判断基準が明文化されず暗黙知のままになっている現状や、判断のための情報が業務単位で分断されていることも、AI活用の期待値を下げている要因となっている。

判断は人の「全件確認型」からAI主体の「例外管理型」へ

 ルールが明文化されない中での判断は、どうしても個人の経験に依存せざるを得ない。これに対し、髙橋氏は「判断は本来的に条件の組み合わせで行うのが“筋”であり、その形式知化を怠るべきではありません」と強く訴える。

 たとえ属人的な判断であっても、責任者は自身の責務として、できる限りの社内情報を集めて決断を下しているはずだ。それらをAIが扱えるように、散在したデータから統合データを整備し、AIが判断を下すための「材料」を揃えることで、理屈の上ではルールに則った判断が可能になる。その上で重要になるのが、AIと人がそれぞれ判断を行う「境界」の設計だ(図2)。

図2:判断のためのルールとデータが揃うことで、AIによる判断が実現する。AIでは判断できない事象のみを“例外”として人が判断する図2:判断のためのルールとデータが揃うことで、AIによる判断が実現する。AIでは判断できない事象のみを“例外”として人が判断する
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 髙橋氏はこの設計において、事前のルール設定が難しい複雑な判断のみを人が行い、定型的な領域はすべてAIに任せるアプローチを推奨する。

 「作業と判断の大半をAIが担うことで、判断プロセスは従来のような人による『全件確認型』から、AIが判断できない事象のみを扱う『例外管理型』へと転換します。すなわち、効率化にとどまらない業務プロセスの変化と進化につながるのです」(髙橋氏)

 髙橋氏はこのAIが判断に用いる統合データを「AI Ready Data」と定義する。その特性について、「AIの判断材料として、再現可能、説明可能、再評価可能な状態を支えるデータ構造を持つデータ」であると補足する。

 「判断基準は、企業規模や経営環境の変化などに応じて常に変わり続けます。AI Ready Dataは、そうした判断基準の変更に耐えうる構造のデータでなくてはなりません」(髙橋氏)

 AI Ready DataはAIの判断結果ではなく、判断材料を保持しているデータであるという。このデータを基にAIが判断するためには、「判断対象の特定」「必要データの接続」「判断ロジックの定義」「結果と根拠の記録」という4つの条件を満たす必要がある。

 「これらを満たさない事象に限って、人が判断に関与することになります」(髙橋氏)

AI Ready Dataが支える次世代の業務プロセスと内部統制

 AIによる判断を組み込むことで、業務プロセスは具体的にどう進化するのか。髙橋氏は、Miletosの支出管理AI SaaS「SAPPHIRE」や入金消込AI SaaS「STREAM AI ARM」を用いた大手企業の見直し事例を挙げて解説する。

 従来のプロセスでは、社内統制の面から「10万円以上は部長」「50万円以上は役員」といった金額の「閾値」によって判断権限を設定することが多かった。しかし、この方法では承認ルートが重層化し、判断に時間を要す弊害があった。 対して、髙橋氏が提唱する「例外管理型」への再設計では、金額ではなく「複数の判断が成り立ち得る」「情報が欠落している」などの「明文化された条件」をベースに例外を設定する。そして、それ以外の大多数の判断はすべてAIに行わせるのである(図3)。

図3:判断層にもAIを活用することで、請求支払い業務プロセスは「入力」から「経理確認」までが抜本的に効率化される図3:判断層にもAIを活用することで、請求支払い業務プロセスは「入力」から「経理確認」までが抜本的に効率化される
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 「この取り組みを通じてAI指向の近代的な業務プロセスへの見直しが進めば、意思決定の速度は抜本的に高まります」と髙橋氏は語る。実際、多くの大企業において、人が介入すべき「真の例外処理」が占める割合は、業務全体のわずか数%だったという。

 入金消込業務においても、同様の構造転換が成果を上げている。

 「大手ガス会社では毎月、大量の入金が発生しており、突き合わせ作業に数日間を要していました。それが、『STREAM AI ARM』によるマッチングとレコメンド機能を活用したことで、月末の繁忙期でも午前中には作業が終わるほど業務が迅速化・効率化しています(図4)」(髙橋氏)

図4:入金消込業務における3層構造。判断ロジックをアルゴリズム化することで、膨大な照合作業の自動化と迅速化を実現する図4:入金消込業務における3層構造。判断ロジックをアルゴリズム化することで、膨大な照合作業の自動化と迅速化を実現する
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 一方で、AIに判断を任せる際には、内部統制の在り方も見直す必要があると髙橋氏は強調する。従来の人による承認が担っていた統制機能を代替するためには、判断ロジックの文書化や例外処理ログの完全保存など、内部統制のためのルール作りが不可欠となるからだ。

 「継続したプロセス見直しは業務同様、内部統制でも大切です」(髙橋氏)

 AIによる判断自動化において、真に鍵を握るのは「ツール」そのものではなく、「仕組みの設計と統治」である。Miletosは自社SaaSのAI機能の提供と強化を通じて、日本企業の業務プロセスを次世代の「例外管理型」へと引き上げ、AI活用による企業の変革を後押しし続けていく。


●お問い合わせ先

Miletos株式会社

URL:https://miletos.tech/

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