千代田化工建設とNTT東日本は2026年6月12日、工場を遠隔で監視・制御するシステムの実証を始めると発表した。遠隔地からでも現場と同等の運転・保全ができる仕組みを構築する。両社の知見・製品に加えて、シーメンスのバーチャルPLCや日本エマソングループのEthernet-APLも利用する。実証は、2026年7月から2027年2月(予定)まで実施する。
千代田化工建設はこれまで、プラント設備のEPC(設計・調達・建設)とO&M(運転・保全)分野での実績を基に、デジタル技術を活用したプラント設備制御・運用高度化に取り組んできた。NTT東日本は、APN(オール光ネットワーク)などを使った工場向けのネットワークインフラ整備を推進している。
図1:千代田化工建設とNTT東日本が実証する、工場設備を対象とした遠隔運転・保全システムの概要(出典:千代田化工建設、NTT東日本)拡大画像表示
両社は今回、工場を遠隔で監視・制御するシステムの実証を始める(図1)。遠隔地からでも現場と同等の運転・保全ができる仕組みを構築する。両社の知見・製品に加えて、シーメンスのバーチャルPLC(プログラムロジックコントローラ)や日本エマソングループの現場向けイーサネットスイッチ(Ethernet-APL仕様)も利用する。実証は、2026年7月から2027年2月(予定)まで実施する。
背景には、工場設備の運転・保全を担う人材が不足しており、現場常駐を前提とした運用モデルは継続が難しいという事情がある。遠隔での監視・制御やデータを活用した保全が求められている。しかし、従来の通信手法では遅延などの制約があり、遠隔での運転・保全が難しかった。
実証では、千代田化工建設の「子安オフィス・リサーチパーク」(所在地:神奈川県横浜市)と、NTT東日本の「NTT中央研修センタ」(所在地:東京都調布市)をAPNでつなぐ。遠隔地からのリアルタイム設備監視、制御操作、異常兆候の検知などを通じて、運転品質や安全性、対応スピードを検証する。現場にいなくても運用できる仕組みの実現を目指す。
これまで熟練技術者が音や振動のわずかな違いから判断していた設備異常の兆候を、大容量のセンサーデータをリアルタイムに伝送することによって遠隔から高精度に検知可能かどうかも確認する。さらに、遠隔地からでも現場と同じように安定した操作や制御ができるかを検証する。
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