ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパンは2026年7月17日、ローカルAI処理が可能なハンディターミナル新機種「TC501」を発表した。同年7月1日から国内で販売している。物流などの現場業務を省力化する画像認識AIを端末上で動かせる。ArmベースのCPUにGPUとNPU(AIアクセラレータ)を統合したSoC「Qualcomm Dragonwing Q-6690」を採用した。OSはAndroidで、AIアプリケーション開発用のSDKも提供する。
写真1:ハンディターミナルを持つゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン社長の古川正知氏拡大画像表示
ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパンの「TC501」は、物流や卸売・小売などの現場で使うハンディターミナル(モバイルコンピュータ)である。スマートフォンほどの大きさの筐体にAndroid OSを搭載し、BLE通信、無線LAN通信、カメラによるバーコード読み取り、RFIDリーダー、3D TOFなどの各種センサー機能を標準またはオプションで搭載する。
既存の「TC5シリーズ」と比べたTC501の特徴は、SLM(小規模言語モデル)による推論など、端末上でのローカルAI処理が可能なことである。ArmベースのCPUにGPUとNPU(AIアクセラレータ)を統合したSoC「Qualcomm Dragonwing Q-6690」を採用しており、AIアプリケーション開発用のSDK(ソフトウェア開発キット、ライブラリ)も提供する。
ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン社長の古川正知氏(写真1)は、物流や小売などのフロントライン(現場)業務をAIで省力化・自動化する需要は大きいと指摘する。また、生成AIの推論のうち、高い処理性能を要求しない業務については、クラウドではなくハンディターミナル上で直接処理することで、セキュリティ、処理速度、コストの面で有利だと強調する。
ユーザーは、現場業務を省力化する画像認識AIアプリケーションを開発し、TC501上で動作させることが可能である。AI向けのSDKとして、バーコードの検出、テキストOCR、棚にある商品の認識と識別、画像内の全商品の検出といった機能群を用意している(図1)。
図1:画像認識AIアプリケーション開発用に提供するSDKの機能(出典:ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン)拡大画像表示
画像認識AIアプリケーションのサンプルとして同社は、バーコードを認識して処理する業務フローを紹介した。カメラで写している画像内にある全バーコードをリアルタイムに認識・追尾してデコードする(図2)。
図2:バーコード認識のサンプルアプリケーション画面(出典:ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン)拡大画像表示
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