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日本IBM、AI駆動開発ツールキット「ALSEA」を提供開始、IBM BobなどのAIエージェントと連携

ハーネスエンジニアリングでAIによる成果物の品質を確保

2026年7月15日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

日本IBMは2026年7月15日、AI駆動開発ツールキット「AI Lifecycle Shared Engineering Artifacts:ALSEA」をSIサービスを通じて提供開始した。ALSEA単体では同年9月から販売する。ウォーターフォール型開発プロジェクトのような大規模システム開発に生成AIやAIエージェントを適用するAI駆動開発をIBM BobなどのAIエージェントとの連携によって支援する。設計書などの成果物テンプレートと、テンプレートに沿って成果物を作成するためのガイドをマークダウン形式のドキュメントとして提供する。

 日本IBMの「AI Lifecycle Shared Engineering Artifacts:ALSEA(アリーシア)」は、ウォーターフォール型開発プロジェクトのような大規模システム開発に生成AIやAIエージェントを適用するAI駆動開発のためのツールキットである。SIサービスを通じて提供する。また、同ツールキット単体でも2026年9月から販売する。

 ALSEAは「IBM Bob」などのAIエージェントと組み合わせて利用する。設計書などウォーターフォール型開発の各工程においてAIで作成する「成果物テンプレート」と、テンプレートに沿ってコードなどの成果物を作成する「作成ガイド」をマークダウン形式のドキュメントとして提供する。加えて、AIエージェントへの指示に用いるカスタムコマンド「プロンプト指示文」を用意している。

図1:ALSEAの概要。ウォーターフォール開発における各工程の成果物をAIが生成する(出典:日本IBM)
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 ALSEAはプロジェクト各工程の成果物を2段階で作成する。第1段階で、事前にプロジェクト固有の情報・制約などをルールとして整理する。第2段階で、整理したルールに沿って、ルールをコンテキストの一部として取り込んだうえで、IBM BobがALSEAの作成ガイドとテンプレートを参照しながら各工程の成果物を作成する(図1)。

 成果物テンプレートと作成ガイド、プロンプト指示文は、要件定義から統合テストまでの全工程をカバーする。日本IBMによると、2026年7月時点でプロジェクトマネジャー向けと開発者向けを合わせ、テンプレート78本、ガイド59本、コマンド71本を用意している。これらはプロジェクトに合わせてカスタマイズ可能である。

 日本IBMは2026年4月にALSEAを発表した。以降、金融機関や製造業など80社以上の企業への適用に向けて事前検証を進めてきた。その過程で、成果物間の整合性、コンテキストやサイズの制約、既存システムへの適用、テスト自動化やアジャイル開発との連携といったニーズを確認したという(関連記事日本IBM、AIエージェントによる大規模システム開発を標準化する「ALSEA」を2026年下期に提供)。

ハーネスエンジニアリングでAIによる成果物の品質を確保

 事前検証を踏まえたALSEAの強化ポイントとして、ハーネスエンジニアリング(Harness Engineering)の仕組みを追加している。ハーネスエンジニアリングは、LLMやAIエージェントが指示どおりに高品質な成果物を自律的に生成・修正できるように、人間が周辺環境や制御の仕組み(ハーネス)を設計・整備する技術・手法のこと。暴走する馬を制御して正しい方向へ導くHarness(馬具)に由来している。

 ALSEAは発表段階で、AIに背景情報を与えるコンテキストエンジニアリングを実現していたが、ハーネスエンジニアリングでは、ガードレールや承認フローなどによって成果物の品質・整合性を自律的に確保する。

 なお、当初のALSEAとIBM Bobの組み合わせでは、上述の2段階(ルールの整理と成果物の作成)においてプロセスをそのまま実行するだけだった。

図2:ALSEAがカバーするシステム開発手法の推移。コンテキスト・エンジニアリングに加えてハーネス・エンジニアリングが可能になった(出典:日本IBM)
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●Next:ハーネスエンジニアリングが可能にすること

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IBM / AI駆動開発 / AIエージェント / ハーネスエンジニアリング / IBM Bob / SI

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