[市場動向]

NTTデータ先端技術、営業事務をAIエージェントで効率化する社内実証を開始

2026年7月27日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NTTデータ先端技術は2026年7月27日、営業事務をAIエージェント「Microsoft 365 Copilot Cowork」で効率化する社内実証を本格化すると発表した。問い合わせ対応や帳票作成、書類処理など複数の業務を対象に、AIが複数の工程を自律的にこなす運用の有効性を検証する。

 NTTデータ先端技術は、営業事務をAIエージェント「Microsoft 365 Copilot Cowork」で効率化する社内実証を進めている。問い合わせ対応や帳票作成、書類処理など複数の業務を対象に、AIが複数の工程を自律的にこなす運用の有効性を検証する。

 Copilot Coworkは、個々のプロンプトの指示に都度回答する従来のCopilot機能とは異なり、長時間にわたる複数ステップの作業をMicrosoft 365上で自律的に遂行するクラウド型のAIエージェントである。基盤には米Anthropicの「Claude Cowork」を採用している。業務の文脈を理解する「Work IQ」と呼ぶ仕組みを用い、作業に関連する資料全体を踏まえて推論する。

 NTTデータ先端技術は、Microsoftの早期アクセスプログラム「Frontier」を通じて、2026年4月からCopilot Coworkの先行検証に着手していた。今回、2026年6月にCopilot Coworkが一般提供(GA)に移行したことを受け、営業事務の効率化に向けた本格的な活用に切り替えた。

 取り組みの特徴は、エンジニアと現場担当者が役割を分担していること(図1)。エンジニアが業務内容に沿ってCopilot Coworkの挙動を検証し、狙い通りの結果が出るようプロンプトや実行手順を設計・調整したうえで、営業事務担当者に渡す。現場は、これを土台に自然言語で日々の運用・改善を進める。現場で気付いたことはエンジニアにフィードバックする。現場が継続的に改善サイクルを回せるため、整えた手順やプロンプトは他部門へも展開しやすい。

図1:営業事務をAIエージェントで効率化する取り組みにおける、エンジニアと現場担当者の役割分担(出典:NTTデータ先端技術)
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 AIが得意とする領域(非構造情報の解釈、多段タスクのオーケストレーション、ドラフト生成)と、AI単独では保証しきれない領域を切り分け、後者は人や既存の仕組みが担保する前提で運用を設計した。このうえで、営業事務の現場で発生する作業を対象に、以下の4つの領域でAIエージェントの貢献を検証している。

  1. 非構造データの解釈・ナレッジ化:Teamsやメールのやり取りといった非構造データを解釈し、要点抽出や問い合わせ対応に活用する
  2. 一次ドラフトの生成:見積書や注文書などのドラフトを条件や文脈から生成する。人は内容の確定・承認を担う
  3. 多段業務のオーケストレーション:受付から情報の横断参照、分類、振り分け・通知までの複数ステップを一連で実行する。人は例外対応を担う
  4. 逸脱・差分の検知(レビュー前提):帳票間の差分や定型から外れた案件を候補として提示する。人は、網羅性の保証や最終判断を担う

 今後は、費用対効果も視野に入れる。Copilot Coworkは2026年6月のGAに合わせ、利用量に応じた従量課金に移行している。この特性を踏まえ、効果とコストのバランスをとった運用設計を進める。あわせて、組織として安全に生成AIを利用するためのガバナンス要件も検証する。

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