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オーケー、全店舗が参照する基幹DBをオンプレミスからクラウドに移行、新旧DB並行稼働で業務への影響を回避

2026年10月6日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ディスカウントスーパーマーケットのオーケー(本社:神奈川県横浜市)は、全店舗の業務を支える「生鮮DB」と、ネットスーパー向けの「ネットスーパーDB」を、クラウド上のデータベースサービス「AlloyDB for PostgreSQL」に移行した。生鮮DBはシステムを停止させることができないため、新旧データベースを並行稼働させながら移行した。グーグル・クラウド・ジャパンが2026年10月5日にブログで事例を公開した。

 オーケーは、関東の1都3県と関西の大阪府・兵庫県に180店舗以上を展開するディスカウントスーパーマーケットである。IT面では、2020年にオンプレミスのDWHをBigQueryに移行。2021年に始めたネットスーパー「オーケーネットスーパー」では、会員向けスマートフォンアプリをFirebaseで構築した。

 生鮮DBは、各店舗のマスター情報や仕入れ、棚卸し、販売実績などを蓄積するデータベースで、オンプレミスのOracle Databaseで動かしていた。全店舗からのデータ参照や現場の帳票出力にも使っている。一方、ネットスーパーDBは、ネットスーパーの顧客体験向上を担うデータベースで、クラウド上で稼働するPostgreSQLを利用していた。

 オーケーは、2つのデータベースの移行先として「AlloyDB for PostgreSQL」(以下、AlloyDB)を選んだ。PostgreSQLとの互換性を持つマネージド型のデータベースサービスである。可用性については、SLAが99.99%、フェールオーバーは約15秒とうたっている。PostgreSQLのオートバキューム(更新や削除で生じた不要な行の領域を回収する処理)を自動で調整するなど、運用の手間も減る。

図1:オーケーによるデータベース移行プロジェクトのイメージ(出典:グーグル・クラウド・ジャパン)
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 移行方式は、2つのデータベースの性質に合わせて使い分けた(図1)。ネットスーパーDBは、システムを停止できた。停止すれば移行中にデータが更新されないため、移行元である他社クラウド上のPostgreSQLから対象データをエクスポートし、移行先であるAlloyDBへとインポートするだけで済んだ。

 一方、生鮮DBは止められないので、移行している間も店舗の業務でデータが更新され続ける。そこで、従来のデータベースを稼働させたままクラウドに移行できるサービス「Database Migration Service(DMS)」を使った。DMSは、移行元データベースのトランザクションログを読み、差分を抽出し、AlloyDBへと継続的に反映する。

 移行元のOracle Databaseと移行先のAlloyDBは、データ型などの仕様が異なるため、移行前にスキーマを変換する必要がある。変換にはDMSのコンバージョンワークスペース機能を使い、Google Geminiによる変換の提案も取り入れた。DMSが扱えない日本語のカラム名は、英数字の名前を付けた仮テーブルにデータを移し、移行後に元の名称へと戻した。

 生鮮の現場では従来、担当者が独自のツールでデータベースからデータを抽出し、表計算ソフトウェアで集計や状況確認をしていた。新しい基盤では、AlloyDBからBigQueryにニアリアルタイムにデータを連携でき、生鮮のデータをBigQueryに集約して分析できる。生鮮領域のロス削減と売り上げ増につなげるためのデータ分析が容易になった。

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