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日立、重要インフラの脆弱性をデジタルツインで分析して対策を提示するプロトタイプを開発

2026年10月22日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日立製作所は2026年10月19日、重要インフラの脆弱性対策を短時間で進めるシステム「Fix Before Attack」を提案した。OT機器やソフトウェアの脆弱性を継続的に検査し、脆弱性が見つかった場合にデジタルツインで影響を分析し、対処策を導出したうえで現場システムに適用する。これまで人手で数日から数週間を要していた脆弱性の評価や対策の検討を、数時間で終えられることを目指す。現在、主要機能を組み合わせたプロトタイプを開発しており、脆弱性情報の取り込みから対処策候補の提示まで可能なことを確認している。

 日立製作所の「Fix Before Attack」は、電力、鉄道、工場など重要インフラで見つかった脆弱性に短時間で対策するためのフレームワークである(図1)。従来、脆弱性の評価や対策の検討には数日から数週間を要していた。これを数時間で終えられることを目指す。

図1:「Fix Before Attack」を使って、脆弱性の評価と脆弱性対策の判断を支援するイメージ(出典:日立製作所)
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 具体的なシステムは、OT(設備の制御や運用を担う技術)機器やソフトウェアの脆弱性を継続的に検査し、脆弱性が見つかった場合はセキュリティ検証用のデジタルツイン上で影響を分析し、対処策を導出したうえで現場システムに適用する。

 背景には、重要インフラの機器や制御ソフトウェアに脆弱性が見つかった場合でも、設備を止めずに対策をとらなければならないという事情がある。加えて、見つかった脆弱性がどの設備や業務に影響するのか、どの対策を優先すべきかを短時間で判断することが難しい。

 脆弱性の検出にあたっては、OT機器向けのファジング技術(機器に想定外のデータを大量に送り、異常な挙動から脆弱性を探す手法)と、ソフトウェアを構成する部品を調べるコンポーネント分析技術を組み合わせる。第三者が脆弱性情報を公開する前に問題を把握できるとしており、先回りして対策を検討しやすくなる。

 脆弱性が見つかった場合は、システムの構成、資産、業務をデジタル上に再現したデジタルツインを用い、どの設備や業務に影響が及ぶかを分析する。脆弱性の深刻度情報だけでは分からない、ユーザーシステムに固有の影響を把握できる。対策の優先順位を決めやすくなる。

 デジタルツインで分析した結果に基づき、ファイアウォールでの遮断、アクセス制限、パッチ適用などの対処策の候補を提示する。これまで複数部門で時間をかけて検討していた対策の立案を効率化し、脆弱性を放置する時間を減らす。

 現在、主要機能を組み合わせたプロトタイプを開発しており、脆弱性情報の取り込みから対処策候補の提示までを実行できることを確認済みである。今後、社内システムでの検証とユーザーとのPoCを通じて有効性を確かめ、マネージドセキュリティサービスとしての展開を目指す。

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