オリンパスシステムズは2011年1月21日、SAP AGと日本IBMの協力のもと、ファッションアパレルを中心とする小売業界向け基幹業務システムの最新版となる「UVAS Core System（ユーバス・コア・システム） 6 for Retail」の提供を開始すると発表した。「UVAS Core System 6 for Retail」は、SAP ERP基盤を活用した小売業界向けのクラウド・サービスである。
オリンパスシステムズは、「UVAS Core System 6 for Retail」導入のためのコンサルティングサービスを2011年2月から、クラウド環境でのサービスの提供を2011年9月から開始する。また、販売は、SAPジャパンと日本IBMの協力のもとで行われる。
オリンパスシステムズとSAP AGは今回、クラウド・サービス提供での柔軟な活用に対応したSAP ERPライセンスの提供ならびにサポートのための、パートナーシップ契約を締結した。そして、「UVAS Core System 6 for Retail」で、インフラとアプリケーションを一括で提供するクラウド・サービスならではの柔軟な価格・利用体系を実現する。またIBMは、IBMのクラウド上でSAPアプリケーションの提供や導入支援を行うスキル・能力に対して、SAP AGから「Powered by SAP」と承認されており、クラウド環境におけるSAPポートフォリオを活用したセキュアかつ高い技術レベルのサービスを提供する。
オリンパスシステムズはこれまで、ファッションアパレル業界を中心に約500ブランドの業務改革に携わり、その核となるリテール業界向け基幹業務アプリケーション「UVAS Core System」シリーズを中心に業務とシステムが一体となった情報活用型ビジネス実現の支援を行ってきた。そして今回のクラウド・サービスにより、販売網や取引先を含む海外への事業拡大に伴うグローバルなビジネスに対応したシステムや、システム構築のスピードアップを図る。
「UVAS Core System 6 for Retail」は、オリンパスシステムズがこれまでに培ったノウハウと、IBMの持つグローバルでのSAPソリューションならびに小売業界でのサービス構築経験に基づくアセットを、グローバルのビジネスプロセスに対応するSAP ERPの小売業向けテンプレートに融合させた、小売業界特化型の基幹業務サービスになっている。そして、販売在庫管理、調達管理、会計、マーチャンダイジング（MD）など、リテール・インダストリー・ビジネスに必要とされる機能を包括的に提供する。
また、インフラは日本IBMのクラウド・サービス「IBMマネージド・クラウド・コンピューティング・サービス（MCCS）」内のプライベート環境を通じて提供される。同環境は、CPUやメモリなどのIT資源を従量課金型で提供するクラウド・サービスで、急な使用量増加にも動的に対応できる。
利用者側は、クラウド環境を通じ、国内外あらゆるところから場所を選ばずシステムを利用、共有できることで、グローバルでの情報共有や意思決定が可能になる。また、テンプレートやアセットを活用 することによるサービスの構築期間の短縮や、クラウド・サービスの活用によるサーバーやソフトウェアなどの資産購入が不要になること、サーバーの設置スペースが不要になることによる、システムコストの最適化が期待できる。
オリンパスシステムズは、「UVAS Core System 6 for Retail」において、店舗POS、販売在庫管理、調達管理、会計、MD支援ならびに経営支援の範囲を提供し、将来的にはビジネスインテリジェンス、サプライチェーン等の機能を追加する予定である。また、対応業種も、ファッションアパレル業に限らず、雑貨や家電量販店などを含む小売業への拡大を予定。さらに、海外での同サービス活用をサポートするための体制も構築していくとしている。
オリンパスシステムズ
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SAPジャパン
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日本IBM
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