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クラウドETL「TROCCO」、帳票PDFなどを変換せず転送する「ファイル転送」機能を追加

2026年9月29日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

primeNumberは2026年9月29日、クラウド型ETLサービス「TROCCO」に「ファイル転送」機能を追加すると発表した。ファイルの内容を変換せず、PDF・画像・帳票などの非構造化データをそのまま転送する機能である。2026年10月15日から提供する。これまで分散していた非構造化データをデータ基盤に集約してAIで分析する、といった用途に役立つ。

 primeNumberの「TROCCO」は、クラウド型ETLサービスである。業務システムやSaaSなどに散らばるデータを抽出・変換し、DWHなどのデータ基盤へと書き出す機能を、クラウド上で提供する。

 新機能の「ファイル転送」は、ファイルの内容を変換せずに、PDF・画像・帳票などの非構造化データをそのまま転送する(図1)。これまで分散していた非構造化データをデータ基盤に集約してAIで分析する、といった用途に役立つ。

図1:クラウド型ETLサービス「TROCCO」に追加した「ファイル転送」機能の概要(出典:primeNumber)
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 背景には、AIの分析精度がデータの質と量に左右されるにもかかわらず、これまで分析の対象がテーブル形式で表せる構造化データ中心で、独自帳票データやPDF・画像などの非構造化データまで分析している企業が少なかったという状況がある。

 企業は、基幹システムが出力する独自形式ファイルや、業務の過程で作成する手順書や契約書などの非構造化データを蓄積している。これらをデータ基盤へ転送するには、あらかじめ加工してクラウドストレージにアップロードするなど、個別の開発が必要だった。

 TROCCOはこれまでも、データの収集と送信に注力してきた。収集では、ユーザー自身でコネクタを開発できる機能や、オンプレミス環境や閉域ネットワーク内のデータを扱える機能などを提供してきた。送信では、DWHに蓄積したデータを業務システムに還元するリバースETLの接続先を増やしてきた。しかし、いずれの機能もテーブル形式データを扱うことが前提で、非構造化データは対象外だった。

 昨今では、DWHが実装しているAI機能によって、非構造化データを直接扱えるようになっている。DWH上でPDFや画像を読み取って内容を判定し、データを構造化する処理が現実的になってきた。従来はPythonなどでプログラムを書かなければ実現できなかった処理が、自然言語による指示で実行できるようになっている。

 ファイル転送機能は、構造化データを扱う既存のデータ転送設定とは別に管理する(画面1)。転送元と転送先の差分を判定し、変更があったファイルだけを転送するほか、転送の履歴を実行ごとに記録する。また、TROCCOのワークフロー機能を使い、ファイルの転送に続くDWHへの取り込み、データ加工、エラー時の通知までを自動化できる。

画面1:クラウド型ETLサービス「TROCCO」に追加した「ファイル転送」機能の設定画面(出典:primeNumber)
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 提供開始時点では、転送元にSFTP(SSH File Transfer Protocol)で接続するファイルサーバー(SFTPサーバー)を、転送先にGoogle Cloud Storageを利用できる。今後、転送元として、BoxやGoogle Driveのように企業が手順書や契約書を蓄積しやすいサービスを、転送先としてAmazon S3などのクラウドストレージを順次追加する。

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