NTTドコモビジネスXは2026年10月29日、従業員数500人以上の企業・団体でマスターデータ管理などに関わる562人を対象に、「MDM(マスターデータ管理)実態調査」を実施したと発表した。いずれかのマスターがある回答者の75.6%は、部門や担当者が独自に管理する「シャドーマスタ」が存在する、またはおそらく存在すると回答した。シャドーマスタがある回答者は、データの不整合などへの対処に平均で月47.9時間相当をかけている。
NTTドコモビジネスXは、従業員数500人以上の企業・団体でマスターデータ管理などに関わる562人を対象に、「MDM(マスターデータ管理)実態調査」を実施した。調査期間は2026年7月30日から8月5日までで、オンラインアンケートを実施した。
マスターデータとは、顧客、製品、取引先など、企業活動の基本となるデータである。MDM(マスターデータ管理)は、これらのデータを、定義・ルール・体制を整えて管理する取り組みを指す。調査では、現場の部門や担当者が独自に管理しているデータを「シャドーマスタ」と呼び、シャドーマスタの実態や課題を調べた。
シャドーマスタは顧客マスターで68.2%
7種類のマスター(顧客、製品、サプライヤ、従業員、会計・勘定科目、拠点・組織、自社独自)について、全回答者562人に、主な管理方法を聞いた。最も多かったのは「ERPやCRM等の基幹系システムで一元管理」で、自社独自のマスターを除いた6種類のマスターでは、それぞれ35.6~45.0%を占めた。
シャドーマスタ(設問では「非公式データ管理ファイル」)の有無も、マスターごとに聞いた(図1)。7種類のうち1つ以上のマスターがある517人において、いずれかのマスターで「明らかに存在する」または「おそらく存在すると思うが、全容は把握していない」と答えた人は75.6%にのぼった。マスター別では顧客マスターが68.2%で最も高く、「明らかに存在する」だけで42.5%を占めた。
図1:マスター別に見たシャドーマスタの有無(出典:NTTドコモビジネスX)拡大画像表示
シャドーマスタが存在する背景も、複数回答で聞いた(図2)。「公式システムへの入力が煩雑なため、現場が独自に作成した」「公式システムに必要な項目が揃っていないため、補完として作成した」「部門独自の業務フローに合わせて作成した」の3つが、どのマスターでも上位3項目を占め、割合は28.4~38.6%だった。
図2:シャドーマスタが存在する背景(複数回答)(出典:NTTドコモビジネスX)拡大画像表示
次に、シャドーマスタに関して起こっている問題を、複数回答で聞いた(図3)。顧客マスターにシャドーマスタがある339人では、「公式システムのデータとの不整合が生じている」(26.3%)と「担当者の異動・退職で内容の引き継ぎが困難になった」(25.7%)が上位2項目だった。
図3:シャドーマスタに関して起こっている問題(複数回答)(出典:NTTドコモビジネスX)拡大画像表示
一方、「特に問題は発生していない」という回答も23.9%あった。顧客マスター以外の5種類では「特に問題は発生していない」という回答が最も多く、25.2~27.8%だった。
データの不整合や非公式データの管理に対処する作業(確認・名寄せ・整合など)に月何時間かかっているかも聞いた。シャドーマスタがある回答者のうち「把握・推計が難しい」を除く315人の回答から推計すると、全マスターの合計で、回答の平均は月47.9時間相当になった。
●Next:AIの活用状況と、MDMに取り組んだきっかけ
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