西武鉄道(本社:埼玉県所沢市)は、紙による業務から脱却するため、2025年から全従業員にあたる約3600人で「kintone」を活用している。1600を超えるアプリを開発しており、アプリの利用状況を可視化している。サイボウズが2026年10月29日に発表した。
西武鉄道は、デジタルツールによる業務効率化の第一歩として、紙での管理をデジタル化するデジタイゼーションに取り組んでいる。2025年には、現場みずからアプリを開発できるツールとして、ノーコード開発ツール「kintone」を全社導入した。
現在、全従業員にあたる約3600人がkintoneアカウントを持っている。約1400のアプリを開発・試行中で、約200のアプリを実際に活用している。アプリの利用状況を可視化することで、一定期間使っていないアプリの棚卸しも実施している。
具体的なアプリの例に「作業打合票アプリ」がある(画面1)。協力会社が工事内容を登録し、社内部署が作業の注意事項を追記し、ステータスを進めながら作業完了までのプロセスを管理する。以前はFAXで行っていたこの管理を、kintoneに置き換えた。
画面1:「作業打合票アプリ」の画面イメージ(出典:サイボウズ)拡大画像表示
また、「輸送の安全教育受講者管理アプリ」は、全従業員が対象の輸送の安全教育に関する講座などの受講者を管理する。以前はExcelやメールを通じて行っていた受講者とのやりとりをkintoneに集約した。受講前のリマインドメール送信などで受講忘れも防ぐ。
アプリの開発工程では、各部署向けに開発用と本番用のスペースをそれぞれ設けた。開発用スペースでは、従業員が自由にアプリを開発できる。開発したアプリは、入力項目や権限設定が適切かどうかを情報システム部門がチェックしたうえで、本番環境に移行する。
アプリの開発に使うプラグインは、各部署からの要望を受けて、情報システム部門が有効性と安全性を確認する。現在、使用できるプラグインの数は60以上ある。
活用の促進にあたっては、最終ログイン日やアクセス頻度などをもとに、十分に利用できていない部署を把握し、kintoneの講習会への参加を打診する。また、部署の中でアプリの活用率が高いメンバーを特定し、kintoneを社内に広げるキーパーソンとして活動してもらう。
今後は、各従業員の習熟段階に合わせた支援を用意するほか、コンテンツ発信の強化、事例共有などの横展開を実施する。これにより、活用スキルの全体的な底上げを図る。
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