[市場動向]

ホワイトボックスルーター向けOS「DNOS」、複数台の機器が論理的に1台のルーターに

2026年10月8日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

イスラエルDriveNetsの日本法人である日本ドライブネッツは2026年10月7日、会見を開き、ホワイトボックスルーター向けOS「DNOS」の最新トピックを説明した。同日、パートナの1社であるNECネッツエスアイが、通信事業者のオプテージによるDNOS導入事例を発表。2026年7月には米AMDのGPUとDNOS搭載ネットワーク機器を組み合わせたAIシステムのリファレンスアーキテクチャを発表済み。2026年12月までに、マクニカとの間でパートナ契約を交わす。

 日本ドライブネッツの「DNOS(DriveNets Network Operating System)」は、ホワイトボックスで動作するルーター向けOSソフトウェアである。Linuxをベースに、大規模ルーターに必要な機能群を搭載している。特徴の1つは、役割が異なる複数台のネットワーク機器をつないだクラスタを、論理的に1台のルーターとして扱えるようにしていることである(図1)。

図1:DNOS搭載ホワイトボックスの構成と特徴(出典:日本ドライブネッツ)
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 ホワイトボックスとは、汎用部品で構成したスイッチ/ルーター機器である。ラックマウント型の筐体に、心臓部である米Broadcom製などのASIC(特定用途向けIC)と、ネットワークインタフェースの光トランシーバを搭載している(図2)。このうえでホワイトボックス用のOSソフトウェアを動かしてスイッチ/ルーターとして使う。

図2:ネットワークスイッチ/ルーター機器の構成(出典:日本ドライブネッツ)
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 DNOSは、各社のホワイトボックスで動作する。日本ドライブネッツは、これらホワイトボックスの販売も手がけるほか、OEM(相手先ブランドによる生産)供給を受けたDriveNets自社ブランドのホワイトボックスも販売している。国内の販売パートナは、NECネッツエスアイ、伊藤忠テクノソリューションズ、NTTアドバンステクノロジの3社である。

 主な用途として同社は、通信事業者のバックボーンと、GPUサーバーなどを組み合わせたAIインフラの2つを挙げる。AI向けインフラのノード間接続方法には、シャーシ型の構成やスパインリーフ型の構成があり、いずれの場合もDNOS搭載ホワイトボックスが有効だとアピールする(図3)。

図3:AI向けネットワークを構成する2つのアーキテクチャ(出典:日本ドライブネッツ)
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 シャーシ型の構成は一般に高価で設置スペースも大きいが、DNOS搭載ネットワーク機器は複数台で論理的に1台のシャーシ型機器を構成できる。一方、スパインリーフ型の構成はチューニングが難しいため、同社はAIシステムのリファレンスアーキテクチャを用意している。

 国内の導入事例の1つに、KDDIがある(関連記事:KDDI、ホワイトボックス型ルーターを商用で運用、50%の省電力化と40%の小型化を実現)。KDDIは、通信機器のオープン化を推進することを目的に、米Meta Platformsが推進するTelecom Infra Project(TIP)に参加している。

 会見では、DNOSについての直近の取り組みなどを説明した。2026年7月には、米AMDのGPUとDNOS搭載ネットワーク機器を組み合わせたスパインリーフ型AIシステムのリファレンスアーキテクチャを発表している。2026年10月7日にはパートナの1社であるNECネッツエスアイが、通信事業者のオプテージによるDNOS導入事例を発表した。2026年12月までに、新たにマクニカとの間でパートナ契約を交わす。エクシオ・デジタルソリューションズとも協業してラボを開設する予定である。

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