[新製品・サービス]

2020年5月29日(金)日川 佳三（IT Leaders編集部）

リスト

　ぷらっとホームの「EasyBlocks PacketiX VPNアプライアンス」は、ソフトイーサのVPNソフトウェア「PacketiX VPN 4.0」を搭載したVPN専用アプライアンス機器である（写真1）。本社に設置することによって、社内LANをインターネットをまたいで拡張できる。遠隔拠点や外出先のモバイル環境などから、インターネットを介して本社の社内ネットワークに接続できる。

写真1：EasyBlocks PacketiX VPNアプライアンスの外観
拡大画像表示

　PacketiX VPNの特徴は、HTTPS（TCP/443）のパケットでEthernetフレームをカプセル化する手法によって、レイヤー2のVPNを実現する点である。汎用のレイヤー2 VPNプロトコルが利用できない環境でも、HTTPSで通信できる環境であれば、VPNを利用できる。HTTPSは、大半のインターネット接続環境で、ネットワーク設定を変更することなく利用できる（図1）。

図1：搭載するVPNソフトウェア「PacketiX VPN 4.0」の概要。汎用のレイヤー2 VPNプロトコルが利用できない環境でも、HTTPSで通信できる環境であれば、VPNを利用できる（出典：ぷらっとホーム）
拡大画像表示

　VPNアプライアンスにVPNで接続するための接続ソフト（VPNクライアント）は、システム管理者向けのツール「簡易インストーラ作成ウィザード」を使って簡単に作成できる。あらかじめ指定した接続設定ファイルを埋め込んだVPNクライアントのインストーラを作成できるため、クライアント側での導入が容易である。

　PacketiX VPNではさらに、HTTPベースの独自VPNプロトコルに加えて、汎用のVPNプロトコル（L2TP/IPsecなど）も利用できる。このため、汎用のVPNプロトコルを搭載した各種のVPNクライアント（iOS/Androidスマートフォンや、他社製のVPN機器など）からもVPNで接続できる。

　アプライアンスのハードウェアは、可動部品のない堅牢性の高いファンレス構造を実現した。冷却ファンを排除したほか、内蔵ストレージにSSDを採用した。これにより、ハードウェア故障を起因とするサービス停止の可能性を排除した。ネットワークポートは、1000BASE-T×4ポート。

　大きさは、置き場所に困らないコンパクト設計とした。サイズは、幅194×奥行き177×高さ42ミリメートルで、重さは約1160グラム。消費電力は、アイドル時に5ワット（19.6VA）、高負荷時に18.1ワット（26.5VA）。電源は、AC電源（AC100-240V）を内蔵しているので、別途アダプタは不要である。

　適用するネットワークの規模（処理性能）に応じて、3つのモデルを用意した。「Standard Edition」は、小規模企業向けで、30クライアント、1拠点接続を想定している。市場想定価格は、24万8000円から。「Professional Edition」は、中規模企業向けで、100クライアント、3拠点接続を想定している。市場想定価格は、34万8000円から。「Enterprise Edition」は、大規模企業向けで、300クライアント、9拠点接続を想定している。市場想定価格は、74万8000円から。