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AI生成とルールベースを使い分け、コードの“揺れ”に対処─仕様駆動開発を取り入れた「Wagby 11」

保守性の崩壊や技術負債を招く「AIハーネス問題」への現実解

2026年9月25日(金)指田 昌夫(フリーランスライター)

ジャスミンソフト(本社:沖縄県宜野湾市)は2026年8月31日にオンライン説明会を開き、2026年11月12日の「Wagby Developer Day 2026」で正式発表を予定するローコード開発ツール「Wagby 11」のプレビュー版を紹介した。従来版から大幅な機能変更を施した新バージョンでは、生成AIを取り込む一方で、AIのアウトプットにつきまとう品質の不安定さを抑える独自の仕組みを実装し、業務システムの運用にも耐える品質を目指したという。

エンジニアが直面する「AIハーネス問題」とは

 「Wagby(ワグビィ)」は、ジャスミンソフトが提供する国産ローコード開発ツール。2006年に販売を開始して以来、ユーザー企業における自社開発や内製化のニーズに応える製品として、幅広く使われてきた。

 その最新バージョン「Wagby 11」のプレビュー版を提供開始するにあたり、同社はオンライン説明会を開いた。正式版の発表を2026年11月12日に控え、代表取締役の贄にえ良則よしのり氏が開発の背景とコンセプトを説明。インストールと操作デモも合わせて行った。

 作りたいものを平易な言葉で伝えるだけで、AIがコードの生成から修正、実行までを進めてくれる「バイブコーディング」をはじめ、ソフトウェア開発におけるAI活用は急速に拡大している。ビジネスユーザーですら、AIの支援を受けて高度なコーディングが可能になるなかで、これまで開発の高速化や簡素化を担ってきたローコード開発ツールは今後、不要になるのだろうか。贄氏はこうした疑問を「極めて自然なもの」と受け止めたうえで、こう語った。

 「実際に、生成AIによって個別のコードを作ることができ、問題なく動く。しかし実際に作ってみると、同じ指示(プロンプト)を入れても、出てくるコードや手法が毎回、微妙に違っている。そのようにしてAIでアドホックに作ったプログラムを、何年も動かす業務システムに組み込み、しっかり保守することは難しい。これをどう克服するかが、今エンジニアが直面している大きなテーマで、Wagby 11はここに切り込んでいる」

 AIエージェントや生成AIによって、その場で指示した内容は達成できても、コードを書く際のルールや品質劣化、安全性への懸念が生じる──こうした問題は一般に「AIハーネス問題」と呼ばれている(図1)。これに対し、AIが設計意図やルールに沿ったアウトプットを生み出せるように、必要な環境や仕組みを整備する取り組みを「ハーネスエンジニアリング」という。Wagby 11はハーネスエンジニアリングの発想をベースに、開発の高速化と安定した品質を両立するための仕組みを備えている。

図1:AIハーネス問題(出典:ジャスミンソフト)
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●Next:AI時代のローコード開発プラットフォームとは

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