日立製作所（以下、日立）は2010年9月1日、高性能・高信頼なシステム向けのエンタープライズサーバ「EP8000シリーズ」に、最新のPOWER7プロセッサ（以下、POWER7）を搭載したハイエンドサーバ「EP8000 795」、エントリーサーバ「EP8000 740」「EP8000 720」「EP8000 710」の合計4機種を追加し、9月3日から販売を開始すると発表した。
エンタープライズサーバ「EP8000シリーズ」は、システムとしてメインフレームクラスの信頼性と可用性を備えたUNIXサーバである。金融機関をはじめ、企業の基幹業務システム、電力や交通といった社会インフラシステムに多くの実績がある。日立独自の高速系切替機能（障害発生時に原用系から待機系に切り替える機能）や日立ディスクアレイサブシステムとの連携機能などにより高信頼なシステムを実現するとともに、システムの稼働や運用に関する情報提供やAIX予防保守パッチ提供などのサポートサービスを提供する。
新製品の特徴は次のとおり。
◆ハイエンドサーバ 「EP8000 795」
POWER7（4GHz）を最大256wayまで搭載可能なハイエンドサーバ。現行モデル「EP8000 595」と比べ、トランザクション処理性能が最大約5倍に向上し、かつ性能あたりの消費電力量を最大約80％削減する。加えて、POWER7の新機能であるTurboCoreモードを活用することにより、コア単位の性能が求められるデータベース処理に要する時間を短縮する。TurboCoreモードとは、プロセッサーチップ内の動作コア数を半分にすることで、動作しているコアの周波数を引き上げ、コア単体性能を向上させる機能のことである。
「EP8000 795」は、データベースやオンライントランザクション処理システムなどといった大規模な基幹業務のシステム処理を迅速にし、ユーザーの業務効率を向上する。また電力コストを抑えたシステム運用を可能にし、システムのTCO（Total Cost of Ownership）を削減する。
「EP8000 795」の価格は、8842万4910円～。出荷開始は、2010年11月19日。
◆エントリーサーバ 「EP8000 740」
POWER7（3.3GHz/3.55GHz/3.7GHz）を最大16wayまで搭載可能な上位エントリーサーバ。現行モデル「EP8000 550」と比べ、トランザクション処理性能が最大約2倍に向上し、ミッドレンジモデルクラスの高い処理性能を実現している。価格性能も現行モデル比で約5倍に向上し、費用対効果の高いシステムの構築が可能となる。
「EP8000 740」の価格は、532万2975円～。出荷開始は、2010年10月29日。
◆エントリーサーバ 「EP8000 720」
POWER7（3.0GHz）を最大8wayまで搭載可能な中位エントリーサーバ。現行モデル「EP8000 520」と比べトランザクション処理性能が最大約2倍に向上するとともに、性能あたりの消費電力量を最大約60％削減している。また、ユーザーのシステム環境に応じ、機器の形状をラックマウントモデルとタワーモデルの2機種から選択できる。
「EP8000 720」の価格は、275万2155円～。出荷開始は、2010年10月29日。
◆エントリーサーバ 「EP8000 710」
POWER7（3.0GHz/3.55GHz/3.7GHz）を最大8wayまで搭載可能な下位エントリーサーバ。高さ2U（1Uは44.45mm）とラインアップ中で最も小型であり、ユーザーシステムを高集積に構築することが可能である。
「EP8000 710」の価格は、265万2405円～。出荷開始は、2010年11月19日。
「EP8000シリーズ」
http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/EP8000/
（修正2010年9月2日13:16）掲載当初、各製品の価格を「（税抜き）」と表記しておりましたが、表記価格はすべて税込価格となります。本稿では修正済みです。
