ロココとインターコムは2021年6月17日、ロココの勤怠管理システム「RocoTime」とインターコムのIT資産管理・情報漏洩対策システム「MaLionCloud/MaLion 6」を連携させ、働き方改革を推進する製品として提供開始した。テレワーク中の残業状況を、打刻データとPC稼働ログに基づき正確に管理する。価格（税別）は、RocoTimeの参考価格が初期費用が100万円から、月額基本料金5万円、1ユーザーあたり料金500円。MaLionCloudの参考価格は、従業者PC20台で月額2万円から。
ロココとインターコムは、ロココの勤怠管理システム「RocoTime」と、インターコムのIT資産管理・情報漏洩対策システム「MaLionCloud/MaLion 6」を連携させ、働き方改革を推進する製品として提供を開始した。
図1：システム構成イメージ（出典：ロココ、インターコム）拡大画像表示
両システムを活用するユーザー企業は、打刻データとPC稼働ログを基にした勤怠管理、テレワークを含む従業者の労働状況や残業状況の可視化、従業者への残業警告やPC強制終了など、「36協定」および「働き方改革関連法」を順守した労務管理体制を整えることができる。
「従来は、サービス残業の実態が記録上に表れにくく、労働時間の実態を把握することが困難だった。今回の連携により、従業者の打刻データに基づく労働時間とPC稼働ログに基づく労働時間を比較し、乖離を可視化できるようになった」（両社）
サービス残業を含めて従業者の労働状況を可視化する（図2）。RocoTimeが管理する打刻データを、MaLionが管理するPC稼働ログと合わせることで、従業者PCごとに稼働状況をグラフ化する。これにより、「退勤打刻後にサービス残業を行っている従業者」「休憩時間帯に働いている従業者」「就業時間内に長時間働いていない従業者」を把握できるようになる。
図2：端末稼働状況レポート（出典：ロココ、インターコム）拡大画像表示
36協定上の時間外労働時間数に基づいた警告表示、PCの強制シャットダウン機能も備えている。従業者のPCに対して、残業警告のポップアップ表示/メール通知によって残業を抑止する。終業時刻を過ぎても動作しているPCに対しては、強制的にシャットダウンを行う。こうして、残業管理体制をシステム化することで長時間労働の是正を実現するとしている（図3）。
図3：残業警告表示（出典：ロココ、インターコム）拡大画像表示
AIでログを分析し、従業者の勤務時間の問題点をレポートする機能も用意した。（図4）。従業者PCから収集したログを基に多次元分析を行い、統計図表としてレポート出力する。AIで分析することで、異常の度合いが高い順にログを抽出し、統計グラフと「100」を最良とする総合スコアで分析結果を表示する。管理者は、出力したレポートから長時間労働の傾向を把握して、該当する従業者に対し注意を促すなどの対策を講じることができる。
図4：AIレポート（ログオン監視ログ）（出典：ロココ、インターコム）拡大画像表示
製品提供の背景として両社は、テレワークが進み、出社と在宅を組み合わせた働き方が広く取り入れられるようになった一方で、勤怠管理が複雑化している状況を挙げる。「働き方改革関連法では、健康確保などの観点から在宅勤務者の労働時間を適正に管理する仕組み作りが求められている」（両社）。
