[Sponsored]

仮想化したサーバー環境の停電による異常終了を回避──HA構成時には正常なサーバー環境に退避も

2013年10月18日(金)

富士UPS/GX100、GX200、EX100、LXシリーズ 富士電機が2013年8月、同社の小型UPS(無停電電源装置)製品である「GX100、GX200、EX100、LXシリーズ」から、米VMware製の仮想化ソフト「VMware」を使って仮想化されているサーバー環境を停電時に安全にシャットダウンするためのソリューションを発売した。HA(高可用性)構成にも対応し、増え続ける仮想化サーバーの停電に対する不安を払拭できる。高温対応のUPSを使えば、空調費の削減にもつながるという。

専用カードでサーバーと接続

 UPSとVMwareが動作するサーバーとは、富士電機製の「Web/SNMPカード」をUPSに搭載して接続する(写真)。Web/SNMPカードは、Webサーバーの機能を持っており、ブラウザからUPSの状態をモニタリングしたり、夜間や土日など特定の日時にUPSを停止して電力消費量を削減したりといった運用もできる。

写真 ミニUPS用Web/SNMPカードの「PRACWE01」(左)と「PRACWG04」の外観
写真 ミニUPS用Web/SNMPカードの「PRACWE01」(左)と「PRACWG04」の外観

 NetshutVCSは、Web/SNMPカード1枚当たり8ライセンスが同梱される。1ライセンスで1組のHA構成に対応できる。NetshutVCSは、VMwareの仮想化サーバーの管理ソフト「vCenter Server」にプラグインできるので、サーバーとUPSの統一運用管理が可能になる。

 VMwareに対応したWeb/SNMPカードが装着できるのは、富士電機のミニUPSのうちEX100、GX100、GX200、そしてLXの4つのシリーズである(表)。利用できる電圧や給電方式、給電容量の違いなどから、運用しているサーバー環境に最適なモデルを選べる。

表 Vmwareを使ったサーバー仮想化環境の安全停止機能を強化した富士電機のUPS製品
表 Vmwareを使ったサーバー仮想化環境の安全停止機能を強化した富士電機のUPS製品

 EX100シリーズは、AC100V対応で、給電品質が高い「常時インバータ方式」と、省エネ運転が可能な「常時商用給電方式」を選択できるUPSだ。電源状況に合わせて両方式を自動で切り替えるモードも持つ。容量は、サーバー1台程度に給電できる1kVA からサーバー・ラック1本分程度の3kVAまで5段階に分かれる。

 GX100とGX200シリーズは「常時インバータ デュアルコンバージョン給電方式」を採用するUPSだ。常時インバータ方式と常時商用方式の長所を併せ持つ方式である。バッテリー運転に切替える際に瞬断が発生しないうえ、電力変換ロスも抑えられる。GX200の変換効率は95%だ。この技術は、優秀省エネルギー機器表彰の2004年度「日本機械工業連合会会長賞」を受賞している。

 GX100は100V対応、GX200は200V対応である。いずれも、対応電圧幅が広い「入力ワイドレンジ」を採用し、120Vや230Vといった世界各地の電圧にも対応している。容量は、1kVAから10kVAまでの7モデルがある。

高温対応で空調費用の削減に貢献

 LXシリーズは2012年にラインナップに加わったUPSで、バッテリーにニッケル水素電池を採用しているのが特徴だ。EX/GXシリーズを含め多くのUPSは、鉛電池を採用している。ニッケル水素電池は、鉛電池より温度が高い環境下でも寿命が長い。UPSに搭載される鉛電池の寿命が25℃環境で約4年、35℃環境では2年であるのに対し、ニッケル水素電池の寿命は25℃環境で8年、35℃環境でも4年と、高温環境においても実用に十分耐えるレベルである。

 LXシリーズは、高温対応に加え、デュアルコンバージョン方式によって、変換効率96%を実現した。環境問題対応や消費電力削減策として注目されている自然吸気による空調設備を持つデータセンターや高温になる製造ラインなどでの利用に適している。鉛電池よりバッテリーの交換間隔が延びるため、「保守効率の観点からニッケル水素電池を選ぶユーザーも少なくない」(木村氏)という。

 入力電圧は160〜288Vのワイドレンジ、出力電圧は200Vである。出力容量は10kVA/9kWと、同クラスのUPSに比べ1kW多い。10kVAの出力容量があれば、サーバー・ラック1〜2本に搭載されたサーバーに対し、通常5〜10分程度のバックアップ時間を確保できる。サーバー台数を絞り込み、バックアップ時間を30分程度に伸ばして利用するユーザーもいるようだ。

多様な仮想化や海外展開を視野に

富士電機 パワエレ機器事業本部 パワーサプライ事業部 電源技術部 主任 木村 照道 氏
富士電機
パワエレ機器事業本部
パワーサプライ事業部
電源技術部 主任
木村 照道 氏

 富士電機は本来、工場やデータセンターをバックアップするための中・大型UPSで豊富な実績を持っている。最近では、蓄電システムなどで構成されるスマートコミュニティ分野にも力を入れている。木村氏は、「UPSの変換ロスは熱になるだけに、ここを制御できれば空調負荷を減らせ省エネにつながります。UPSの省エネといえば、電源が良好な場合に限定した省エネモードを指す場合も多いのですが、弊社の中・大型UPSでは独自の電力変換回路やパワー半導体により、電源環境が悪い場合も省エネを実現しています。これらのノウハウが、ミニUPSにも適用されつつあります」と話す。

 仮想化環境対応で先陣を切ったことで木村氏は、「顧客ニーズに真摯に取り組み先頭集団をキープするという使命が明確になった」と気合いが入る。今後は、より多様な仮想化環境への対応や、中・大型UPSでは進出済みの中国やアジア市場に向けたミニUPSの海外展開も視野に入れながら、「ソフト開発のアクセルを踏み、加速させていきます」(木村氏)という。

富士電機 お問い合わせ先
電話:03-5435-7111
メール:fuji-ups@fujielectric.co.jp
関連記事

トピックス

[Sponsored]

仮想化したサーバー環境の停電による異常終了を回避──HA構成時には正常なサーバー環境に退避も [ 2/2 ] 富士UPS/GX100、GX200、EX100、LXシリーズ 富士電機が2013年8月、同社の小型UPS(無停電電源装置)製品である「GX100、GX200、EX100、LXシリーズ」から、米VMware製の仮想化ソフト「VMware」を使って仮想化されているサーバー環境を停電時に安全にシャットダウンするためのソリューションを発売した。HA(高可用性)構成にも対応し、増え続ける仮想化サーバーの停電に対する不安を払拭できる。高温対応のUPSを使えば、空調費の削減にもつながるという。

PAGE TOP