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SCSK、ERP「PROACTIVE」にAIエージェント機能を追加、Teamsで経費精算を完結
2025年7月2日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
SCSKは2025年6月27日、ERPアプリケーション「PROACTIVE」に、Microsoft Teamsから利用可能なAIエージェント機能「PROACTIVEコンシェルジュ」を追加した。経費精算のAIエージェントとして、領収書の読み取り、精算情報の入力、社内規定チェックまでがTeams上で完結する。
SCSKの「PROACTIVE」はERPアプリケーションである。会計、人事給与、販売・生産管理などの各業務システムを卸・商社、製造、建設、サービス業の業界ごとのベストプラクティスと共に提供する。
元々「ProActive」の製品名で1993年にファーストリリースして以来、実績とノウハウを蓄積してきた。2024年11月には、SCSKの製造業向け生産管理システム「atWill」や建設工事業向け基幹業務システム「PImacs」といった製品と統合し、「PROACTIVE」としてカバー範囲を広げて提供している(関連記事:SCSK、ERP「PROACTIVE」の商社・卸売業向けテンプレートを提供、住友商事のノウハウを実装)。

今回、Microsoft Teamsのチャットを介したAIエージェント機能「PROACTIVEコンシェルジュ」を追加した。経費精算のAIエージェントとして、領収書の読み取り、精算情報の入力、社内規定チェックまでがTeamsで完結する(画面1)。
図2は、経費精算AIエージェントを用いた処理のフローである。Teamsに電子または手書きの領収書の画像ファイルを添付し、チャットで「精算したい」とメッセージを送信するだけで、AIが申請伝票を自動で作成し、Teamsを通じて承認者に伝票を通知する。承認者はチャット上で承認作業を進める。

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申請内容が社内ルールに合致するかどうかも自動でチェックする。例えば、出張宿泊費や接待交際費の上限チェック、件名への出張先の入力、領収書の発行日、プロジェクトコードの入力などをチェック可能である。
AIエージェントの導入にあたって、ユーザー側での改修を要しない。導入に必要な期間は2カ月からで、この期間内にフィット&ギャップ分析を実施し、ユーザーの社内ルールを反映したチューニングを施す。
SCSKは、PROACTIVEコンシェルジュの提供によって、「AIをUIとして使うことで、従来のERP画面を開くことなく業務が完結すること」を実現するとしている。今後、経費精算以外のAIエージェントの提供を予定している。