野村不動産とJR東日本は、2社が共同で推進する東京・港区芝浦のツインタワー1棟目「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」に、顔認証技術を活用した入退場管理・決済システムを導入する。オフィスフロアへの入退場、野村不動産専有部エリアの入退場、入居企業向け職域食堂、売店、カフェでの決済に利用する。顔認証技術を提供するNECが2025年8月7日に発表した。
野村不動産とJR東日本の2社は、東京・港区芝浦の大規模複合施設「BLUE FRONT SHIBAURA」を手がけている。高さ約230mのツインタワーで構成し、オフィス、ホテル、商業施設、住宅を統合した施設である。2025年9月1日に、ツインタワーのうち南側の1棟目「TOWER S」が全面開業する(写真1)。

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特徴の1つは、顔認証技術を活用した入退場管理・決済システムを導入すること(写真2)。利用者は、事前に顔情報を登録しておくことで、オフィスフロアへの入退場、野村不動産専有部エリアへの入退場、館内の食堂や売店での決済まで、すべて顔認証だけで完結する(表1)。

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導入施設 | 概要 | 導入システム |
---|---|---|
オフィスラウンジ・エントランス | オフィスフロアへの入退場 | 顔認証による入退場管理 |
野村不動産オフィスフロア | 野村不動産の専有部エリアへの入退場 | 顔認証による入退場管理 |
職域食堂 | オフィスフロアに入居している企業向け職域食堂、売店、カフェ | NeoSarf/POSおよび顔認証決済 |
顔認証システムと食堂・売店のPOSシステムには、NECの技術を採用した(写真3)。

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顔認証の背景について2社は、「大規模複合施設では、セキュリティを確保するため、エリアをゾーニングして入退場を管理する必要がある。利便性の向上も求められる」と説明する。顔認証を導入し、顔情報を社員証などのIDとひもづけることで、セキュリティと利便性を確保する。