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[IT Leaders Tech Strategy LIVE 事業成長のカギは[情シスの開発力] 生成AI時代のシステム開発]

生成AIによる開発で“有識者依存”からの脱却を! 目指すはコード生成を越えた開発プロセスの一気通貫

2025年4月9日(水)

ITの技術革新と社会での利活用の広がりを背景に、システム開発ニーズは高まる一方だ。だが、その中で深刻化する課題が、システム整備にあたるIT人材不足である。2025年2月27日に開催した「IT Leaders Tech Strategy LIVE 事業成長のカギは[情シスの開発力] 生成AI時代のシステム開発」(主催:インプレス IT Leaders)のセッションに、日本IBM テクノロジー事業本部 シニア・データプラットフォーム テクニカルスペシャリストの藤原陽子氏が登壇。システム開発での人手不足が続く中での生成AI活用の意義と、コード生成だけでなく開発プロセス全体を一気通貫で支援する同社のソリューションについて解説した。
提供:日本アイ・ビー・エム株式会社

生成AIによるコード生成が有識者依存の脱却で“鍵”に

 企業、さらに社会のDXが加速する中、多くの企業/組織が頭を悩ませているのが、開発を担うIT人材不足の深刻化だ。少子高齢化を背景にした労働人口の減少や若年層のIT業界離れ、技術の急速な進化、人材の早期育成の難しさなど、その原因はさまざまに指摘されている。

 「結果、多くの開発現場で生じているのが有識者への依存です。しかし、仕事や責任が特定の人材に集中するいびつな状況は、熟練者と若手とのスキルギャップの解消が見込みにくく、その点で開発組織にとって大きなリスクです。脱却に向け、システム開発の改善、さらに変革が急務となっています」と警鐘を鳴らすのは、日本IBMのテクノロジー事業本部でシニア・データプラットフォーム テクニカルスペシャリストを務める藤原陽子氏である(写真1)。

写真1:日本IBM テクノロジー事業本部 シニア・データプラットフォーム テクニカルスペシャリスト 藤原陽子氏写真1:日本IBM テクノロジー事業本部 シニア・データプラットフォーム テクニカルスペシャリスト 藤原陽子氏

 そのための“現実解”として現在、脚光を浴びているのが生成AIを用いたコード生成だ。各種調査でも少なからぬ企業が関心を寄せ、生成AIの支援によるコード品質の底上げを通じて、有識者依存の状況を着実に緩和できる。

 のみならず、生成AIの活用領域はコード生成にとどまらないと藤原氏は語る。

 「ドキュメント作成やテスト作成、障害対応など、生成AIはシステム開発のあらゆる工程で活用が見込めます。ひいては有識者依存の解消がさらに進み、業務が加速し、総工数の削減も可能となります」(藤原氏)

他のコードモデルを上回るLLM性能を確認済

 IBMがその推進を支援すべく提供するコード開発アシストツールが、生成AIと自動化技術を組み合わせた「IBM watsonx Code Assistant(WCA)」である。2024年11月にリリースした最新版では、従来からのAnsibleコンテンツの生成や、COBOLアプリの最新化に加え、汎用的なコード開発とJavaアプリの最新化にも新たに対応しているという(図1)。

図1:コード開発アシストツール「IBM watsonx Code Assistant」の最新版では、汎用的なコード開発とJavaアプリの最新化にも新たに対応している(出典:日本IBM)図1:コード開発アシストツール「IBM watsonx Code Assistant」の最新版では、汎用的なコード開発とJavaアプリの最新化にも新たに対応している(出典:日本IBM)
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 生成AIの性能はLLMにより大きく左右されるが、WCAが採用するLLMは、プログラム言語を包括的に理解できるよう独自に事前学習を実施した「IBM Granite Code LLM」だ。「Python、Java、CC++、JavaScriptなど、100以上のプログラミング言語によるコードの生成、コードの説明の生成、エラー検出など、コード開発で鍵を握る機能について、他のコードモデルを上回る性能を検証を通じて確認済みです」と藤原氏は力を込める。

 そのうえで、WCAはユーザー企業から次の3点で高く評価されているという。

 1つ目が、汎用コード開発において、極めて容易に生成AIの支援が受けられることだ。例えば、IDEでコード入力すると、WCAは続くコードを、最大でファンクション全体を対象にリアルタイムで提案する。チャット用インタフェースでの自然文による生成AIとの対話を通じてのフレームワークやコード生成にも対応している。これらによるコード生成は業務効率化だけでなく、プロジェクトレベルでコードの一貫性を担保する際にも有効だ。

 一方で、コード確認作業においてはドキュメントが存在しないコードに対して、コードの目的や機能などの文章も生成し、アプリに関する明快なインサイトを開発者に提供するという。

 2つ目がJavaのモダナイゼーションにおける開発者体験の高さだ。モダナイゼーションのためにまず実施すべきは現状のアプリの理解だが、WCAにはそのための工数削減に効果的な、Javaアプリの各メソッドを解析し、説明ドキュメントを自動生成する機能が標準で用意されている(図2)。

図2:watsonx Code Assistantはモダナイゼーションの起点となる状況確認からコードのテストまでの作業を生成AIの各種機能により一貫支援する(出典:日本IBM)図2:watsonx Code Assistantはモダナイゼーションの起点となる状況確認からコードのテストまでの作業を生成AIの各種機能により一貫支援する(出典:日本IBM)
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LLM生成物の権利問題を配慮した厳格な学習プロセス

 非互換性の調査も可能だ。移行先のJavaのバージョンを指定するだけで、対象プログラムを解析し、互換性に問題がある箇所を特定。ルールベースで修正可能な個所と、改修が必要な個所を分類し、移行計画の策定に必要な情報を評価レポートなどの形で提供する。評価レポートにはアプリケーションの構成や技術要素の内訳、さらに移行先のプラットフォームを含めた互換性や移行リスクなども整理して取りまとめられており、アプリの安定性確保にも大いに役立てることができる。

 その後、ルールベースで修正可能な個所についてはWCAが作業を実施し、それ以外の箇所もコードを自動生成することで、一から人が記述するより格段に効率的な作業が可能だ。各メソッドやクラスに適した移行後のテストケースの生成も可能だ。

 「WCAは単なるコード生成だけでなく、モダナイゼーションの起点となる状況確認からコードのテストまでの作業を生成AIの各種機能により一貫支援します。いずれの機能も簡単なメニュー操作で実行可能です」(藤原氏)

 3つ目が、ビジネス利用に足る安全性だ。LLM利用の懸念点としてしばしば指摘されるのが、生成物の著作権の問題だ。IBMはその点に配慮し、IBM Granite Code LLMの学習において、データの出所やコンプライアンスに焦点を当てた厳格なデータガバナンスプロセスにより得たデータのみを利用しているという。

 「知的補償を提供するモデルが、お客様の利益保護や法令準拠を支えます。一方で、技術的にはオンプレミスとクラウドを問わず、あらゆる環境で安心してご利用いただけます」(藤原氏)

既存アプリコードの8割をWCAで自動的にモダナイゼーション

 WCAの活用によりJavaのモダナイゼーションで大きな成果を上げているのが、モロッコを拠点とするサービスプロバイダーのrKube社である。15年以上にわたりIBMのWebSphereでの開発を続けてきた同社だが、そこで課題となっていたのが、既存顧客からモダナイゼーション需要が急増する中でのJava開発者不足だ。生成AIの活用も検討したものの、当時、Javaモダイゼーションの複雑さを理解できる生成AIソリューションがなかなか見当たらず、また、確実なプロジェクト遂行のために、開発ライフサイクル全体への支援も必要となっていた(図3)。

図3:rKube社は開発者不足への対応でIBM watsonx Code Assistantを採用。アプリコードの80%の自動変換により開発時間の大幅短縮に成功している(出典:日本IBM)図3:rKube社は開発者不足への対応でIBM watsonx Code Assistantを採用。アプリコードの80%の自動変換により開発時間の大幅短縮に成功している(出典:日本IBM)
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 その中でrKube社が出会い、採用を決めたのがwatsonx Code Assistantだ。実作業においては、コードの自動生成により開発時間を大幅に短縮でき、テストの自動生成を通じて信頼性や品質も大きく高められているという。各種ドキュメントの整備により、ナレッジ共有も格段に促進された。

 「rKubeでは既存のWebSphereのアプリコードの80%を、軽量で高速なLibertyへ自動変換できています。アーキテクトと開発者、Opsエンジニアも効率化や迅速化などのメリットをそれぞれ享受でき、その点でもWCAを高く評価いただいています」(藤原氏)

 開発需要が今後も高まり続けることに疑念を挟む余地はないだろう。生成AIによりコード生成のみならず、開発プロセス全体を支援するWCAは、開発プロセス刷新の“切り札”となりそうだ。


●お問い合わせ先

日本アイ・ビー・エム株式会社
IBM watsonx Code Assistant に関するお問い合わせ
URL:ibm.biz/wca-contact

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