ジンベイは2025年8月18日、エンタープライズ検索システム「ジンベイ GenSearch」を提供開始した。文書、画像、音声、動画などの非構造データを自動で構造化し、ベクトルデータにして管理する。これに対して生成AIのRAG(検索拡張生成)により検索が行える。
ジンベイの「ジンベイ GenSearch」(画面1)は、AIを活用したエンタープライズ検索システムである。文書、画像、音声、動画などの非構造データを自動で構造化し、ベクトルデータにして管理する。これに対して生成AIのRAG(検索拡張生成)により検索が行える。

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検索対象の社内文書(文書、画像、音声、動画)をシステムにアップロードすると、AIがタイトル、カテゴリ、担当者、重要語句を自動で抽出・分類する。「だれが作ったか」「何についての資料か」が一目で分かる状態でデータを整理する。
RAGとベクトル検索により、「見積もり金額が100万円を超えるもの」や「昨年の安全点検の映像」など、複雑な条件式やあいまいなキーワードでもデータを特定する。AIが生成する回答には、根拠となるファイルの場所も含まれるので、人手によるファクトチェックが可能である。
「従来の検索システムでは非構造化データの扱いが難しく、情報はあるのに活用できない課題があった。人力によるタグ付け/分類作業の負荷が大きく、分類ルールが担当者や書式に依存してバラバラになる問題や、複雑な条件では検索できず、目視で確認するしかないといった問題を抱えていた」(ジンベイ)
同社の事前検証では、技術ドキュメントの検索時間が30分から5秒になり、開発サイクルが半減。カスタマーサポート部門では、通話ログからの該当案件検索が8秒で完了し、CS品質改善の振り返り頻度が週1回から毎日になったという。営業部門では、過去の提案資料収集工数が6時間から3分になり、受注率も30%から38%に改善したとしている。