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福岡運輸、ドライバーの現在地や業務進捗をリアルタイムに可視化するシステムが稼働

2023年6月26日(月)IT Leaders編集部

貨物運送・倉庫業を営む福岡運輸(本社:福岡県福岡市)は、集配業務の全体を可視化するシステムを構築した。2023年3月に神奈川地区で稼働を開始しており、同年10月から全国に順次展開する。基幹システムとリアルタイムに連携することで、荷物単位での配送ステータスの管理、ドライバーと事務所の間での集配指示やメッセージのやりとりなどが可能になった。ドライバーへの電話確認業務などを抑えて集配業務の効率を高めている。同システム「配送見える化ソリューション」とハンドヘルド端末「TOUGHBOOK」を提供するパナソニック コネクトが同年6月23日に発表した。

 貨物運送・倉庫業を営福岡運輸は、集配業務の全体を可視化するシステムを構築した。2023年3月に神奈川地区で稼働を開始しており、同年10月から全国に順次展開する。基幹システムとリアルタイムに連携することで、荷物単位での配送ステータスの管理、ドライバーと事務所の間での集配指示やメッセージのやりとりなどが可能になった。ドライバーへの電話確認業務などを抑えて集配業務の効率を高めていく(写真1)。

写真1:福岡運輸が構築した、集配業務の全体を可視化するシステムを使っている様子(出典:パナソニック コネクト)
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 福岡運輸は、「低温輸送」や温度を一定に保って配送を行う「定温輸送」を中心に貨物運送を行っている。同社の集配業務では、顧客の荷物を積み合わせた最適な配車計画を毎日作成している。ルート配送とは異なり、突発的な集荷依頼が発生し、配車組みも変わるため、ドライバーの現在地や業務進捗の可視化が求められる。

 2016年に動態管理システムを導入し、ドライバーの現在地や業務進捗の可視化を試みたが、個々の荷物に関する情報までは分からなかった。最後のチェックではドライバーに直接電話で確認する必要があるなど、改善の余地があったという。今回、集配業務の全体を可視化するシステムとしてパナソニック コネクトの「配送見える化ソリューション」を導入した。

 システム導入のポイントは、配送をリアルタイムに管理可能なこと。ドライバーが持つ端末から、配送実績をクラウド環境に逐次連携する仕組みで、運行管理者はドライバーの位置情報だけでなく、荷物レベルで作業の進捗状況をリアルタイムに把握できる。「顧客からの突発の集荷依頼に対しての効率的な配車組み」なども可能になる。

 同システムは、既存の基幹システムとリアルタイムに連携している。これにより、「荷物単位での配送ステータスの管理」「電子サインによる受領エビデンスの取得」「ドライバーと事務所間での集配指示やメッセージのやり取り」が可能になった。ドライバーへの電話確認業務などが大幅に減ることで、集配業務の効率を高めている。

 今後は、可視化に加えて、配送業務における実績データを分析して活用する。物流のボトルネックを解消するなど、新たな付加価値の創出・提供を目指す。

 「物流業界でドライバー不足が課題となっている。特に、労働時間規制の強化に伴う2024年問題を巡り、政府は、ドライバーの待機時間や荷物の積み下ろしなどにかかる時間削減の取り組みを荷主へ義務付ける方針を出すなど、業界全体での対策が急がれる」(パナソニック コネクト)

 なお、導入したシステム「配送見える化ソリューション」は、パナソニック コネクトの100%子会社であるベルギーZETESが開発した、配送現場のプロセスを可視化するシステム「ZETES CHRONOS(ゼテス クロノス)」を活用している。ドライバー端末から配送実績をクラウド環境に保管することで、荷主や運行管理者は、ドライバーの状況をリアルタイムに把握できる。

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福岡運輸、ドライバーの現在地や業務進捗をリアルタイムに可視化するシステムが稼働貨物運送・倉庫業を営む福岡運輸(本社:福岡県福岡市)は、集配業務の全体を可視化するシステムを構築した。2023年3月に神奈川地区で稼働を開始しており、同年10月から全国に順次展開する。基幹システムとリアルタイムに連携することで、荷物単位での配送ステータスの管理、ドライバーと事務所の間での集配指示やメッセージのやりとりなどが可能になった。ドライバーへの電話確認業務などを抑えて集配業務の効率を高めている。同システム「配送見える化ソリューション」とハンドヘルド端末「TOUGHBOOK」を提供するパナソニック コネクトが同年6月23日に発表した。

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