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共栄産業、見積書作成などを生成AIで省力化、RAGのナレッジベースを半自動収集する仕組みを構築

2025年3月5日(水)IT Leaders編集部、日川 佳三

基礎資材メーカーの共栄産業(本社:埼玉県八潮市)は、見積書作成や問い合わせ対応に生成AIを活用している。TISのRAG(検索拡張生成)型生成AIシステムをカスタマイズして導入し、2024年11月から運用。対応実績をナレッジとして随時蓄積して回答精度を向上させている。TISが2025年3月5日に発表した。

 埼玉県八潮(やしお)市に本社を置く基礎資材メーカーの共栄産業は、各産業分野で使われる特殊なホースなど、少量・多品種・短納期の製造に強みを持つ。同社によると、他社では生産が難しい案件を相談されるケースが多いことから、案件の生産難易度が高く、発生頻度は低いという。一方、取引先企業は4000社以上で、相談件数は増加傾向にある。

図1:共栄産業が生成AIによって省力化した見積作成支援業務の概要(出典:TIS)
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 「こうした取引先企業からの問い合わせ対応に際し、社内で対応可能な有識者が限定され、業務が属人化していることに課題を抱えていた」(同社)。そこで、問い合わせから見積書作成までの業務を効率化するため、生成AIシステムの活用を決定。TISが提供する、RAG(検索拡張生成)構成に対応した生成AIシステム「生成AIプラットフォーム」を採用した。

 2024年3月~10月に、独自のインタフェースを開発するなど共栄産業の用途に合わせてカスタマイズ型で構築を行い、2024年11月より運用開始した。

 過去データを利用せず、システム構築の過程でナレッジを収集、一部の日常業務と統合しつつ、データを半自動で収集する仕組みを構築している。この仕組みにより、学習に要する労力を抑えながらデータを最新の状態に保てるようにしている。運用開始後、随時見積データなどのナレッジを蓄積して回答精度向上を図っている。

 共栄産業は今後、顧客からの問い合わせ対応や見積もり依頼の窓口として同システムを活用していくほか、社内のナレッジ共有の強化にも役立てる。「営業担当者と各部門(生産管理・生産・技術など)の技術者とのやり取りをナレッジとして蓄積することで、社内有識者にかかっていた負担を減らす」(同社)。

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