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レノボ、HPC/AI運用を簡素化するオーケストレーションソフト「LiCO」を2018年4月に発表

2018年3月6日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズは2018年3月6日、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)とAI(人工知能)のための製品群について説明会を開き、現在開発中の製品として、AI環境構築・管理ソフト「Lenovo Intelligent Computing Orchestration(LiCO)」と、ビッグデータ格納用ストレージ製品「IBM Spectrum Scale 向け Lenovo 分散型ストレージ・ソリューション2.0」(DSS-G)について説明した。

 Lenovo Intelligent Computing Orchestration(LiCO)は、2018年4月に発表するソフトウェア新製品である。必要な時にAI環境を素早く構築するオーケストレーション機能や、ジョブ実行機能、クラスター機能、リソースの監視・通知機能、などで構成する。ITに詳しくないAIエンジニアでも簡単にAI環境を構築して管理できることを狙っている。

図1:Lenovo Intelligent Computing Orchestration(LiCO)のアーキテクチャ。HPC/AIフレームワークを用いたAI実行環境を構築する機能や、クラスターに対してジョブを投入して実行する機能など、各種の機能で構成する管理ソフトウェアである(出所:レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ)図1:Lenovo Intelligent Computing Orchestration(LiCO)のアーキテクチャ。HPC/AIフレームワークを用いたAI実行環境を構築する機能や、クラスターに対してジョブを投入して実行する機能など、各種の機能で構成する管理ソフトウェアである(出典:レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ)
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 元々はHPC向けの管理ソフトとして海外で提供していたソフトだが、AIフレームワークのプロビジョニング(配備)機能などを追加して、HPC/AI環境向けの環境構築・管理ソフトに仕立てた。AIフレームワークは、コンテナイメージにまとめて各ノードに配布する形になる。

 Lenovoが元々持っていたソフトウェア資産に、オープンソース(OSS)を組み合わせてパッケージ化した。例えば、HPC用途向けのコンテナ管理ソフトであるSingularityや、ジョブ管理/クラスター管理のSlurmなどを組み合わせている。HPC/AIフレームワークは、MPIのほか、NVIDIAのCUDAとcuDNN、IntelのMKLとMKL-DNN、Cafrfe、TensorFlow、MXNet、などを利用できる。

写真1:レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 営業本部 サーバーエバンジェリスト 早川哲郎氏写真1:レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 営業本部 サーバーエバンジェリスト 早川哲郎氏
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 LiCOは現在開発中で、2018年4月に発表する。ライセンスは無料で、有料のサポートサービスを提供する。有料サポートの価格は未定。今後は、AiフレームワークとしてChainer(Preferred Networks製)も使えるようにする予定である。

 現在開発中のもう1つの製品が、ビッグデータ格納用ストレージのDSS-Gである。SDS(ソフトウェア定義型ストレージ)ソフト「IBM Spectrum Scale」(旧称はGeneral Parallel File System、GPFS)を動作させたPCサーバーと、PCサーバーと直結して使うJBODストレージをラックに格納したシステムである。Spectrum Scaleは、複数ノードを束ねて単一の仮想的なファイルシステムを構築できるSDSで、ファイル、オブジェクト、HDFSのインタフェースを持つ。

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