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NEC、ネットワーク機器のサプライチェーンセキュリティツールに新版、アラートや脆弱性をAIで絞り込み

2025年7月10日(木)IT Leaders編集部、日川 佳三

NECは2025年7月10日、ネットワーク機器向け真正性管理ソフトウェア「NEC サプライチェーンセキュリティマネジメント for ネットワーク」をバージョンアップした。新版では、必要なアラートをAIで絞り込む機能と、対処すべき脆弱性に優先順位を付ける機能を追加した。SaaS版とパッケージソフトウェア版があり、まずはSaaS版から提供する。料金(税別)は、管理対象機器100台の場合に年額350万円から。

 NECの「NEC サプライチェーンセキュリティマネジメント for ネットワーク」は、ネットワーク機器の製造から出荷、ユーザー企業のIT環境における構築、運用保守、廃棄に至る製品サプライチェーンのセキュリティを管理するソフトウェアである。ネットワーク機器の真正性(メーカーが設計・製造した状態から意図せず改変されていないこと)を管理する。

図1:ネットワーク機器真正性管理ソフトウェア「NEC サプライチェーンセキュリティマネジメント for ネットワーク」の概要(出典:NEC)
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 製品出荷前、構築時、運用中のすべての工程で、ネットワーク機器のハードウェアやファームウェアに変更が加えられていないかをチェックし、可視化する。この仕組みにより、ネットワーク機器を提供するベンダー/サービス事業者からユーザー企業に及ぶ製品サプライチェーンセキュリティの強化を支援する(関連記事NEC、ネットワーク機器提供の全工程で真正性を管理するサプライチェーンセキュリティ製品にSaaS版を追加)。

 新版では、必要なアラートをAIで絞り込む機能と、対処すべき脆弱性に優先順位を付ける機能が加わった。

 アラートをAIで絞り込む機能では、独自のAI技術によって、収集したネットワーク機器のログデータから運用者の行動を学習・分析し、監視すべき項目を自動抽出する。運用管理者が目視で確認するアラートの量を従来比で最大約90%削減するという。

 絞り込み機能により、属人的な選択で生じていた不正アクセスの発見漏れを防ぐ。また、ルールの定義が難しい「普段と異なる」事象についても、AIが異常なログインや操作を検知してアラートを出すことができる。

 対処すべき脆弱性に優先順位を付ける機能には、脆弱性の深刻度を評価し、対応の優先順位を決定するためのフレームワーク「SSVC(Stakeholder-Specific Vulnerability Categorization)」を用いる。ユーザー企業のネットワーク環境特性に合わせ、影響度を踏まえて脆弱性の優先度を自動分類し、対処するタイミングを行動指針として表示する。

 この機能を利用することで、人手による分析作業を減らし、優先して対処しなければならない脆弱性を絞り込める。NEC社内の検証では、優先的に対処すべき脆弱性の数を従来の手法に比べて60%程度に抑えられたという。

 SaaS版とパッケージソフトウェア版があり、まずはSaaS版から提供する。料金(税別)は、管理対象機器100台の場合に年額350万円から。

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