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ジヤトコ、部品開発の要件管理と成果物管理に「IBM Engineering」を採用、手戻率を5割改善

2020年10月23日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

自動車用オートマチックトランスミッションを開発しているジヤトコ(本社:静岡県富士市)は2020年10月23日、自動車部品開発の要件管理や成果物管理に「IBM Engineeringソリューション」を活用すると発表した。すでに次世代製品を対象に日本開発拠点から適用してきており、2020年10月からは既存製品の適用開発も対象としたグローバル開発拠点への本格展開を始めている。効果として、約50%の手戻率の改善を見込んでいる。

 ジヤトコは、グローバル拠点のそれぞれで、自動車メーカーの要求に合わせてトランスミッションを設計している。現在は、グローバルでの開発を効率化し、品質を高めることを目的に、自動車会社からジヤトコ内まで首尾一貫した要求・要件管理と、手配時の開発成果物を確実に残すためのベースライン管理について、IBM製品を用いた取り組みを始めている。

 要求・要件管理には「IBM Engineering Requirements Management DOORS」を採用した。要求や仕様を可視化し、関係性を定義することによって、設計工程における確実なトレーサビリティを実現している。要求の抜け漏れや担当者間の認識違いを防ぐことで、設計品質の向上、手戻りの減少による開発コストの削減、市場に出すまでの時間短縮を図る。

 ベースライン管理には「IBM Engineering Workflow Management」を採用した。業務フローをテンプレート化し、フローに従って時系列に開発成果物を格納することによって、各手配時に開発成果物を確実に残す仕組みを実現した。開発中に成果物の開発状況をリアルタイムにチェックできるようになったほか、次の開発に向けて効率的に開発成果物を再利用できるようになった。加えて、市場不具合の発生時に迅速に対応できるようになるなど、開発業務における説明責任を果たしやすくなった。

 これらIBM Engineeringを含めたシステムズエンジニアリング手法をグローバルの全開発部門に展開することによって、開発の初期段階で高品質な設計を行うことができるようになる。本来は後工程で発見されるであろう課題や欠陥に対して事前に対処できようになる。これにより、約50%の手戻率の改善を見込んでいる。

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