蔦屋書店は、クラウドファーストを基本としたデジタル変革の第1フェーズとして、15のネットサービスをマイクロサービス化してAWS(Amazon Web Services)に移行した。第2フェーズで全サービスのクラウド化、第3フェーズでマルチクラウド化を目指す。AWSへの移行を支援したSIベンダーの富士ソフトが2021年1月13日に発表した。
蔦屋書店は、「TSUTAYA」や「蔦屋書店」などの店舗、「TSUTAYAアプリ」や「TSUTAYAオンラインゲーム」などのオンラインサービス、店舗とネットを組み合わせた月額定額サービスの「TSUTAYAプレミアム」など、複数のサービスを展開している。それぞれのサービスのITシステムは、開発した時期が異なり、独自の改修を続けたことで、複雑に連携している状態だった。
こうした複雑なシステムを改善するため、同社は2017年からクラウドファーストを基本としたデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んでいる。今回、第1フェーズとして、クラウド化基盤の構築に取り組み、15のネットサービスをマイクロサービス化してAWS(Amazon Web Services)に移行した。第2フェーズで全サービスのクラウド化、第3フェーズでマルチクラウド化を目指す(図1・2)。
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![図1:蔦屋書店がAWS上に構築したシステム基盤の概要(出典:富士ソフト)](/mwimgs/2/f/600/img_2fde30e539eec787b3963d7b16cd4ef1391590.jpg)
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ソフトウェアの再設計にあたっては、各システムで共通して使える機能と、個別の機能に切り分けた。共通して使える部分については、機能をサービス化することで、各システムで共用できるようにした。共通して使える機能は、大部分をOSS(オープンソースソフトウェア)化してライセンスコストも削減した。
さらに、TerraformやAnsibleなどのIaC(Infrastructure as Code)ツールを活用し、オペレーションのコード化/自動化を図った。似たようなサービスを立ち上げる際に、これまでのアセットをそのまま利用できるようになった。