富士通は2021年4月9日、5G/ローカル5G向けのセキュリティソフトウェア「Trend Micro Mobile Network Security」(TMMNS)を、富士通の小山工場などで検証すると発表した。同年9月までを目標に検証を行ったうえで、ローカル5G向けのセキュリティサービスとしての商品化を検討する。
富士通は、5G/ローカル5G向けのセキュリティソフトウェア「Trend Micro Mobile Network Security」(TMMNS)を、富士通の小山工場(栃木県小山市)などの実環境で検証する(図1)。2021年9月までを目標に検証を行ったうえで、ローカル5G向けのセキュリティサービスとしての商品化を検討する。
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Trend Micro Mobile Network Security(TMMNS)は、5G/ローカル5G向けのセキュリティソフトウェアである(関連記事:トレンドマイクロ、5G/ローカル5G向けのセキュリティソフトウェアを事業者向けに提供)。IoTデバイスに搭載するSIMカード内で動作するエンドポイントセキュリティ「TMMNS Endpoint Protection」と、5Gシステムの通信経路上で動作するネットワークセキュリティ「TMMNS Network Protection」で構成する。
TMMNS Endpoint Protectionは、SIMカードにJavaアプレットとして搭載する。IoTデバイスの識別番号であるIMEIとSIMの固有番号であるIMSIの組み合わせを照合してIoTデバイスの真正性をチェックする。一方のTMMNS Network Protectionは、5Gシステムの通信経路上に配置するゲートウェイソフトである。通信状況の可視化、IPS/IDS、URLフィルタリング、IoTデバイスからの異常通信のブロック、などの機能を提供する。
ラボ内に構築した想定システムでは検証済み
富士通とトレンドマイクロは、実環境での検証に先立ち、富士通新川崎テクノロジースクエア「FUJITSUコラボレーションラボ」(神奈川県川崎市)で実証し、セキュリティ機能が期待通りに機能することを確認した。
高精細監視カメラ、無人搬送車両などを稼働させてスマートファクトリーを想定したローカル5Gシステムに、Trend Micro Mobile Network Security(TMMNS)を適用した。この環境で、以下の3つのサイバー攻撃シナリオに対する効果を実証した。
●Next:効果を実証した3つのサイバー攻撃シナリオ
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