[調査・レポート]

エンジニアの過半数が開発に生成AIを活用、開発速度とコード品質を重視─オーティファイ調査

生成AIはソフトウェア開発をどう変えるか

2025年7月3日(木)IT Leaders編集部、日川 佳三

テスト自動化ツール「Autify」を提供するオーティファイは2025年6月30日、ソフトウェア開発における2024年の総括と2025年の展望に関する調査の結果を発表した。調査対象はソフトウェア開発に関わるITエンジニア400人で、2024年に自身が実際にソフトウェア開発に取り入れたトレンドを聞いたところ、1位は「生成AI」で51.3%、2位は「ローコード/ノーコードプラットフォーム」で16.5%だった。

 オーティファイは、ソフトウェア開発(Web・モバイルアプリケーション開発、品質保証・テスト、情報システムネットワーク・インフラ)に関わるエンジニア400人を対象に、ソフトウェア開発における2024年の総括と2025年の展望を調査し、結果を発表した。2024年12月27日・28日にインターネットで調査している。

 ハイライトとして、2024年に注目を集めたソフトウェア開発のトレンド1位は「生成AI」(67.3%)で、全体の51.3%が実際に「生成AI」を導入している。また、40%以上が「開発速度/リードタイム」や「コード品質」を重要視していると答えた。

 2024年にソフトウェア開発で利用したAIツールとして、「GitHub Copilot」(18.0%)や「OpenAI Codex」(12.3%)などが挙がった。さらに、エンジニアとして働き続けるうえで重要な要素として、「最新技術に触れる機会」の回答が42.3%で最多だった。

自身が注目する開発トレンドと、実際に取り入れたもの

2024年に注目を集めたソフトウェア開発トレンドで思い浮かべるもの

[Q1] 2024年に注目されたソフトウェア開発のトレンドとして、思い浮かべるキーワードを選択式・複数回答で尋ねたところ、「生成AI」が67.3%、「ローコード/ノーコードプラットフォーム」が25.5%、「サイバーセキュリティ」が23.3%だった。3位にサイバーセキュリティ、4位にマルウェアとランサムウェアが続いた(図1)。

 「企業の大小を問わず、ランサムウェアなどのサイバー攻撃のリスクにさらされている現状で、多くの人達が危機感を抱いていることがわかる」(オーティファイ)。

図1:2024年に注目を集めたソフトウェア開発のトレンド(出典:オーティファイ)
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2024年に実際に取り入れたソフトウェア開発トレンド

[Q2] Q1で選択したトレンドのうち、2024年に自身が実際に取り入れたものを複数回答で選んでもらった。結果は「生成AI」が51.3%、「ローコード/ノーコードプラットフォーム」が16.5%、「サイバーセキュリティ」が9.8%だった(図2)。

図2:2024年に実際に取り入れたソフトウェア開発のトレンド(出典:オーティファイ)
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周りで特に話題になっていたソフトウェア開発トピック

[Q3] 所属する組織や開発コミュニティで特に話題になっていた、ソフトウェア開発に関するトピックを自由回答で質問した。結果は、「生成AIを利用したアジャイルプログラミング」や「ローコードでのコーティングのデバッグ」など397の回答を得た。以下は回答例である。

  • 「生成AIを利用したアジャイルプログラミング」
  • 「ローコードでのコーティングのデバッグ(まだ信頼性に不安)」
  • 「AppSheetによるシステム開発」
  • 「自動車の自動運転化デバイスの開発、生産をおこなっているが、生成AIの車両適用の技術、運転のどの領域を生成AIに依存し、どの部分を運転者の意思依存に残すかのポリシーを定義することが難解」
  • 「生成AIを前提としたプラットフォーム設計」
  • 「コーディングやテストにAIツールを導入し、品質と生産性が向上した」
  • 「AIを業務システムに取り込む」

 オーティファイは、生成AIやノーコード/ローコードツールをシステム開発に組み込むことで、品質や生産性の向上を狙い、実際に成果を出している組織が多いと指摘。「同様に、生成AIそのものをソフトウェアに取り込むことに関心を持つ組織もある。一方、生成AIやノーコード/ローコードツールは仕組みがブラックボックスであることから、デバッグなどの観点で懸念が残っている」(同社)

ソフトウェア開発で重要視する指標

[Q4] ソフトウェア開発において、重要視している指標を複数回答で尋ねている。トップ3は、「開発速度/リードタイム」が44.0%、「コード品質」が41.3%、「バグ検出率」が25.0%だった。4位は「コスト効率・QCD」の20.3%だった(図3)。

 「一元的に品質を高めるだけでなく、いかにして開発速度やビジネス、コストとのバランスを取るかが課題になっている」(オーティファイ)。

図3:ソフトウェア開発で重要視する指標(出典:オーティファイ)
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●Next:現在開発で使っているAIツール、エンジニアとして重視していること

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