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あらゆる製造物流現場にロボットを─パナソニック コネクトが「ロボット制御プラットフォーム」を発表

SCMの最適化から「人とロボットの協働」へ─基盤/SI一体提供で導入のハードルを下げる

2025年7月3日(木)神 幸葉(IT Leaders編集部)

パナソニック コネクトが「ロボット制御プラットフォーム」「ロボット現場導入サービス」を2025年10月にリリースする。メーカーの垣根を越えてロボットや周辺機器をノーコードで一元的に制御できるのが特徴。国内の製造・物流現場における生産性向上や自動化のためのロボット導入をトータルで支援する。テンプレートを用意して特定工程の自動化を容易にし、ロボット導入のハードルを大幅に下げるとしている。同年6月30日に開いた説明会で、ハードウェアメーカーではない同社が自律的なSCMの実現を目指すビジョンと共に、製造・物流現場の課題と解決策、戦略的パートナーであるラピュタロボティクスとの協業内容などを紹介した。

長年のCPS研究成果から、自律的なSCMの実現へ

 パナソニック コネクトは2025年6月、SCM(サプライチェーンマネジメント)事業戦略として、サプライチェーンにおける実行領域に注力し、国内のサプライチェーンソリューション全体を強化していく方針を明らかにした。

 同社は長年にわたって、現実世界の物理的なシステムとサイバー空間で収集・分析した情報と連携させ、最適化や効率化を図るCPS(Cyber-Physical System)/デジタルツイン技術の研究と実装に取り組んできた(図1)。

図1:CPS技術を中心に目指す姿(出典:パナソニック コネクト)
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 2021年には米国のクラウドSCMベンダーであるBlue Yonder(ブルーヨンダー)を買収。SaaSで提供するモダンなSCM製品の提供にも力を入れている。パナソニック コネクト 執行役員でシニア・ヴァイス・プレジデント チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)を務める榊原彰氏(写真1)は、この領域で持つ課題を次のように説明した。

 「クラウドは全世界で利用可能なサービスを提供できる素晴らしい技術だが、サプライチェーンという文脈で見るとあくまでもサイバー空間に留まる。データが正しく入力され、正しく処理されなければ、サプライチェーンは機能しない」

 そのうえで、「パナソニック コネクトとBlue Yonderの知見と技術を組み合わせることで、サプライチェーンの実行領域をよりフレキシブルで賢いものにしていく。すなわち『Autonomous SCM(自律的なサプライチェーンマネジメント)』の実現を目指す」と語った。

写真1:パナソニック コネクト 執行役員 シニア・ヴァイス・プレジデント チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)兼 技術研究開発本部 マネージングダイレクター、知財担当、クラウドエンジニアリングセンター担当、 SaaSビジネスユニット担当の榊原彰氏

●Next:ロボット導入のハードルを下げる「ロボット制御プラットフォーム」、パナソニック コネクトの立ち位置と狙い

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