[事例ニュース]

全施協とNTT東日本、AI画像解析でギャンブル依存症に対策、ボートレース戸田で実証実験

2021年11月22日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

一般社団法人全国モーターボート競走施行者協議会(全施協)とNTT東日本は2021年11月19日、ボートレース場「ボートレース戸田」において、マスク着用下で特定人物をカメラ映像から検知する実証実験を開始すると発表した。「ギャンブル等依存症対策」へのAI画像解析の有用性を検証するのが狙い。今回は、実際に声掛けの依頼があったギャンブル等依存症申告者ではなく、全施協やNTT東日本の従業員などを被験者として実証実験を行う。

 全国モーターボート競走施行者協議会(全施協)とNTT東日本は、ボートレース場において、マスク着用下で特定人物をカメラ映像から検知する実証実験を開始する。「ギャンブル等依存症対策」へのAI画像解析の有用性を検証するのが狙い。今回は、実際に声掛けの依頼があったギャンブル等依存症申告者ではなく、全施協やNTT東日本の従業員などを被験者として実証実験を行う(図1)。

図1:ボートレース場において、マスク着用下で特定人物をカメラ映像から検知する実証実験を開始する(出典:全国モーターボート競走施行者協議会、NTT東日本)図1:ボートレース場において、マスク着用下で特定人物をカメラ映像から検知する実証実験を開始する(出典:全国モーターボート競走施行者協議会、NTT東日本)

 全施協とNTT東日本は、取り組みの背景として、多くの人が競馬などの公営競技を健全に楽しんでいる一方で、これらにのめり込むギャンブル等依存症が悪化し、本人や家族の日常生活に支障をきたしたり、多重債務や犯罪などを犯したりする社会問題を挙げている。2021年度に独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターが実施した調査によると、「ギャンブル等の依存が疑われる者」の割合は、成人の2.2%と推計されている。

 2018年10月には、「ギャンブル等依存症対策基本法(2018年法律第74号)」が施行され、全施協は「新たな入場管理方法の調査研究」などの課題に取り組んできた。2019年11月には、全施協とNTT東日本が共同で、AIカメラを活用した人物検知の実証実験を開始した。しかし、マスク着用時に検知精度が低下してしまうことが課題となっていた。

 今回、コロナ禍によるマスク着用の常態化を踏まえて、マスク下でも人物を検知できるAIを用いた画像解析の有用性について検証を開始することにした。実証実験期間は、2021年12月1日から2022年3月31日(予定)。実施場所はボ―トレース戸田(埼玉県戸田市)である(図2)。

図2:人物検知の実証実験を実施するボ―トレース戸田のカメラ設置位置と撮影エリア(出典:全国モーターボート競走施行者協議会、NTT東日本)図2:人物検知の実証実験を実施するボ―トレース戸田のカメラ設置位置と撮影エリア(出典:全国モーターボート競走施行者協議会、NTT東日本)
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 AIカメラに映った人物に対して、以下の情報を取得する。実施にあたっては、プライバシーに配慮し、個人情報保護法をはじめとした関係法令を順守した対応を行う。また、取得した情報は実証実験期間終了後に速やかに破棄し、個人が特定できない形で集計・保存するとしている。

  • 入場時の映像/スナップショット画像
  • 各投票所前の映像/スナップショット画像
  • 入場者の顔画像および特徴量
  • 入場日時(画像内で顔が検出された日時)
  • 入場場所(顔が検出されたカメラの設置場所)
  • 属性(推定される性別・年齢)
  • 入場来訪者の再入場回数(特徴量の一致回数)

 また、入場者数の計測や混雑状況の可視化、年齢や性別、入場回数といった属性の分析による入場者の利便性向上、マーケティングへの活用についても有用性を検証する。

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