[事例ニュース]
損保ジャパン、生成AIを用いたナレッジ照会回答支援システム「おしそんLLM」を構築
2025年7月18日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
損害保険ジャパン(本社:東京都新宿区)は2025年7月18日、生成AIを用いたナレッジ照会回答支援システム「おしそんLLM」を構築し、同年6月より運用開始したと発表した。代理店と営業店、営業店と本社間の照会回答業務を効率化する。
損保ジャパンは2017年から、散在するQ&Aを自然文で横断検索し、解決できない場合はそのまま本社に照会可能なナレッジ検索システム「教えて!SOMPO」を構築し、運用してきた。しかし、解決できずに照会に至った件数が年間67万件に上り、回答業務の効率化・負荷軽減が課題になっていたという。
図1:生成AIを用いたナレッジ照会回答支援システム「おしそんLLM」の適用領域(出典:損害保険ジャパン)拡大画像表示
今回、Q&A検索によって解決できない場合の照会回答業務を省力化するため、ナレッジ検索システムに大規模言語モデル(LLM)を組み合わせた「おしそんLLM」を構築した。照会に対して、マニュアルやQ&Aを内容をもとに、回答案を生成して回答者画面に提示する仕組みを持つ(図1)。
照会に回答する担当者は、同システムが表示した回答案と参照先資料を基に回答文を作成できる。生成AIが誤った情報を提示するハルシネーションのリスクを抑えつつ、回答の作成負荷を軽減するという(画面1)。
画面1:生成AIを用いたナレッジ照会回答支援システム「おしそんLLM」の利用画面(出典:損害保険ジャパン)拡大画像表示
2024年度に一部の営業店と本社でトライアルを実施した。トライアルでは生成AIが回答可能な照会(全体の約6割相当)に対して、約4割の業務時間削減効果を確認。2025年6月から全国の営業店で利用を開始した。
損保ジャパンは今後、継続して蓄積していく照会回答データを学習に用い、回答の精度を高めていく。また、対象範囲(保険種目や参照先資料)を広げるほか、メンテナンス業務を効率化することで、より多くの場面で利用できるようにする。
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