三菱UFJニコスは、同社が運用しているSCSKのクレジットカード不正使用検知システム「CARDSavior」にAIを導入し、2023年2月9日より本稼働を開始した。不正使用検知のAIに、PKSHA Technologyの「PKSHA Security」を採用した。導入にあたって実施したPoCで、既存のスコアリングエンジンと比較して、小口取引から大口取引まで広範に強化できる結果を示し、不正使用抑止の精度向上を確認した。SCSKとPKSHA Technologyが2023年2月8日に発表した。
三菱UFJニコスは、クレジットカード(三菱UFJカードを含むMUFGカード、DCカード、NICOSカード)の不正使用検知にSCSKの「CARDSavior」を運用している。今回、同システムにAIを導入し、2023年2月9日に本稼働を開始した(図1)。
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導入にあたって実施したPoCでは、既存のスコアリングエンジンと比較して、小口取引から大口取引まで幅広く強化できる結果を示し、不正使用抑止の精度が向上したとしている。
AIソフトウェアには、PKSHA Technology(パークシャテクノロジー)の「PKSHA Security」を採用した。独自のAIアルゴリズム「トレンド追従型アルゴリズム」が日々変化する不正手口のパターンを自動で学習する。これにより、新しい不正の手口をいち早く検知可能だとしている。
三菱UFJニコスは、CARDSaviorにPKSHA Securityを連携させることで、以前よりも高い精度で不正使用を検知できるようにした。「クレジットカード取引における不正使用の手法が多様化・高度化しており、不正使用被害額も増加傾向にある。日々高度化する不正手法に対処するためには、AIで不正な手法を学習して検知する必要がある」ことから導入に至った。