日本IBMは2025年7月9日、Powerプロセッサ搭載サーバーの新モデル「IBM Power11ファミリー」を発表した。ハイエンドからエントリーまでをカバーする4モデルと、IaaS型仮想サーバー「IBM Power Virtual Server」を同時に刷新し、同年7月25日(米国時間)に提供開始する。IBM Power11ファミリーでは、プロセッサの性能を高めたほか、計画停止時間をゼロにした。
日本IBMの「IBM Power11ファミリー」は、Powerプロセッサ搭載サーバーシリーズの新モデルである。
OSは、オフコンのIBM i、UNIXのAIX、Linux(Red Hat Enterprise Linux/SUSE Linux Enterprise Server)が動作する。「IBM PowerVM」仮想サーバー上で論理パーティショニング(LPAR)構成をとることができる(写真1、関連記事:米IBM、Powerサーバーシリーズに最新のPower 10プロセッサを搭載)
写真1:「IBM Power11ファミリー」の外観(ラック構成)(出典:日本IBM)拡大画像表示
写真2:Power11ファミリーについて説明する、日本IBM テクノロジー事業本部Power事業部長の原寛世氏拡大画像表示
Powerファミリーでは3つのOS(IBM i、AIX、Linux)ごとに同程度のユーザーがいる。日本IBM テクノロジー事業本部Power事業部長の原寛世氏(写真2)によると、他社の商用UNIXからの移行先としてのAIXと、他社のCOBOLシステムからの移行先としてのIBM iの需要が大きいという。
「COBOL動作環境としてのIBM iの需要は、(他社製メインフレームなどの保守が終了する)2035年を見据え、大きな需要がある」(原氏)。原氏によると、他社のシステムからIBM iにCOBOLを移行した実績は現時点で1000件以上あるという。
Power11ファミリーは、ハードウェアとして、ハイエンドモデル「IBM Power E1180」、ミッドレンジモデル「IBM Power E1150」、スケールアウトモデル3機種「IBM Power S1124」「同S1122」「同S1112」をラインアップ。このほかに、LPAR構成をIaaSで提供する「IBM Power Virtual Server(旧製品名:IBM Power Systems Virtual Server)」を提供する(図1)。
図1:Power搭載サーバー「IBM Power11ファミリー」のモデル構成(出典:日本IBM)拡大画像表示
2025年7月に、ハイエンドからエントリーまでの4モデル(E1180/E1150/S1124/S1122)とVirtual Serveを提供する。残りの1モデル(最エントリーに位置する1ソケットモデルのS1112)は2026年に提供する。また、AI推論用アクセラレータ「IBM Spyre」を、2025年第4四半期から提供する予定である。
写真3:Power11プロセッサの外観(出典:日本IBM)拡大画像表示
製品名のとおり、CPUに最新のPower11プロセッサ(写真3)を搭載している。インターポーザー(中間基板)を利用した2.5次元(2.5D)実装を採用して配線効率を高めたほか、インターポーザにコンデンサを配置することで電源ノイズを抑制する。歩留まりの改善もあり、予備のコアを計算に割り当てられるようにしたという。
処理性能は、コアあたり15~25%向上、チップ全体では30~45%向上した。プロセッサ以外では、メインメモリーの帯域幅が従来の3倍になっている。
Power11ファミリーの特徴の1つに、自律型のIT運用の強化がある。故障からの復旧作業やセキュリティパッチ適用後の再起動などに伴う計画停止時間をゼロにしている。OSやファームウェアにパッチを適用して再起動する際に、別のサーバーに処理を一時的に移し、パッチ適用完了後に処理を戻すといった流れになる。
Power11サーバーのファームウェアと外部のハードウェア管理コンソール(HMC)の連携により、計画停止時間ゼロでパッチを適用する一連の処理を自動化できる。これとは別に、運用管理ツール「IBM Concert」でこうした処理をシステム管理者の一度の操作で実施することができる。
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