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クラスメソッド、Claude Code用のAIコーディング開発フレームワーク「Tsumiki」をGitHubで公開

バイブコーディングにおける実践的なテスト駆動開発手法を体系化

2025年7月30日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

クラスメソッドは2025年7月29日、AIコーディング開発フレームワーク「Tsumiki」を、OSSとしてGitHubで公開した。米Anthropicの「Claude Code」を用いたAIコーディング/バイブコーディングにおけるテスト駆型開発(TDD)手法を体系化したコマンド群を提供する。

 クラスメソッドの「Tsumiki(つみき)」は、米Anthropic(アンソロピック)のAIコーディングツール「Claude Code」用のソフトウェア開発部品を収めたフレームワークである。AI駆動開発全体の中で、以下の位置づけで機能する。

Claude(生成AI/LLM)→Claude Code(AIコーディングミドルウェア)→ Tsumiki(開発フレームワーク)→業界・用途別テンプレート →開発されるソフトウェア

 Claude Code上でTsumikiの各コマンドを実行することで、体系的な開発プロセスを実践できるとしている。オープンソースソフトウェア(OSS)としてGitHubで公開している(画面1)。

画面1:AI駆動開発支援フレームワーク「Tsumiki」を公開しているGitHubのページ
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 Tsumikiは、テスト駆動開発(TDD:Test-Driven Development)に生成AI/AIエージェントを適用した、新しいAITDD(AI-assisted TDD)の開発手法を通じて、仕様書ファースト/テストファースト/品質ファーストの原則の下で「本番環境で信頼できるシステム構築」を実現するという。

 「“動くコード”の生成にとどまらず、『仕様が明確で、テストで保護され、保守可能な本番品質のシステム』をAIの力を最大限に活用しながら効率的に構築することを可能にする」(同社)

 Tsumikiによる開発プロセスは、要件展開、設計、タスク分割、TDD実装の4段階で構成する。このうちポイントとなる最終段階のTDD実装は、Red(テスト作成)、Green(実装)、Refactor(改善)、Verify(検証)のサイクルで進む。ソフトウェアの「あるべき動作」をテストとして定義し、生成AIがテストを満たす最小限のコードを生成。その後にコードを読みやすく改善・最適化し、実装が要件を満たしているかを検証する。

 クラスメソッドは、自然言語での指示から生成AIがコードを生成するAIコーディング/バイブコーディング(Vibe Coding、注1)の問題点として、「仕様の曖昧さゆえに、思ったとおりに実装されない」「テスト不足により、動くけれど保守が難しい」「品質保証プロセスが欠如しており、本番環境での運用に不安」といった課題を挙げている。「これらの課題の解消には、AIの性能を向上させるだけでは不十分で、開発プロセスの規律が不可欠である」(同社)として、Tsumikiを提供する。

注1:バイブコーディング(Vibe Coding)は、AIとの対話を通じてソフトウェアを開発するプログラミング/コーディング手法のこと。欧米の開発者/プログラマーの間で発祥した呼称である。プログラマーがコードを厳密に記述するのではなく、作りたいソフトウェアの機能や目的、全体的な雰囲気(Vibe)を自然言語でAIに伝えることで、AIが主体となってコードを生成・修正していくのが特徴である。

●Next:AI支援テスト駆動開発を実践するためのコマンド群

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