[調査・レポート]

生成AIを業務で日常的に使用する企業が急増、全社導入で利用が定着─エクサウィザーズ調査

2023年9月8日(金)IT Leaders編集部

エクサウィザーズは2023年9月7日、自社セミナーの参加者を対象に実施した生成AIの利用実態アンケート調査の結果を発表した。生成AIを業務で日常的に使用する参加者は20%と、前回調査(同年4月末)の7%から大幅に増加した。全社的に導入している企業において利用が定着している。業種では金融・保険、電力・ガス・運輸、医療・製薬、卸・小売において活用が進んでいる。

 AIベンダーのエクサウィザーズは、2023年8月22日に開催した生成AIのビジネス活用に関するセミナーに参加した368社・518人を対象に、利用実態アンケート調査を実施した。

 調査にあたって同社は、「ChatGPT」などの生成AIの利用状況を、レベル1(関心なし)、レベル2(関心はある)、レベル3(試しに利用)、レベル4(時々使用)、レベル5(日常的に使用)の5段階に分類している(図1)。

図1:生成AIの活用状況(出典:エクサウィザーズ)
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 調査の結果、レベル5の「業務に取り入れて日常的に使用している」は20%と、前回調査(同年4月末)の7%から大幅に増加した。レベル4の「時々使用している」を合わせると約6割で、前回の3割強と比べて、活用に乗り出した層が急増している。一方、レベル1とレベル2を合わせた「試していない」は1割弱と、前回の2割強から大幅に減っている。

 「4割を占めるボリュームゾーンが、レベル3の試しに利用から、レベル4時々使用に移った。これらの層の利用者が業務で日常的に使用できるように、組織内での活用環境の整備が求められている」(エクサウィザーズ)

卸・小売、医療・製薬、金融で活用が顕著に進む

 業種別に見ると、各業種とも総じて日常的に使用するレベル5の比率が上昇した。卸・小売、医療・製薬は、レベル5とレベル4の合計が7割以上と、実利用が最も進む業種となった。金融・保険ではレベル5が22%と、前回の4%から大幅にアップしている。製造はレベル5が14%と、業種では最も低い結果となった。また、前回はレベル5の回答がなかった建設と電力・ガス・運輸等において、それぞれ18%、15%と大幅に増えている(図2)。

図2:生成AIにおける業種別の活用状況(出典:エクサウィザーズ)
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 生成AIの導入対象については、全社的に導入した企業における、レベル5(日常的に使用)の割合が31%と、特定部門で導入(19%)や希望者のみ導入(15%)に比べて、10ポイント以上高いことが分かった(図3)。「全社で導入するにあたり、生成AIの利用方針を定め、各部門から出てきたベストプラクティスを共有するなどで、活用が促進されていると考えられる」(同社)。

図3:生成AIの導入対象部門(出典:エクサウィザーズ)
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●Next:経営層はどのように生成AIを活用しているか?

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