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法改正や働き方の多様化で就業管理市場が成長、2025年度はSaaSが8割に─ITR

2024年4月10日(水)IT Leaders編集部

アイ・ティ・アール(ITR)は2024年4月9日、国内の就業管理市場に関して、製品・サービスの提供形態別に見た市場規模の推移と予測を発表した。時間外労働の上限規制などの法改正によって、多くの企業が就業管理システムの刷新に動き、2022年度の売上金額は前年度比20.2%増の328億円となった。2025年度にはSaaSが市場の8割を占めると予測している。

 ITRは、国内の就業管理市場に関して、製品・サービスの提供形態別に見た市場規模の推移と予測を発表した。調査にあたって、就業管理製品・サービスを、タイムレコーダーなどから収集した従業員の勤務時間や各種申請情報を管理するシステムと定義している。勤務時間の集計・分析、各種申請・承認、レポーティング機能などを備えている。

 2022年度の売上金額は前年度比20.2%増の328億円となった。2025年度にはSaaSが市場の8割を占めると予測している(図1)。

図1:就業管理市場における規模の推移と予測:提供形態別(2021~2027年度予測)(出典:アイ・ティ・アール)
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 時間外労働の上限規制などの法改正により、就業管理システムを刷新する企業が増加している。また、リモートワークなどの働き方の多様化が市場の伸びを後押ししている。ITRは、今後も安定した成長を見込めることから、CAGR(年平均成長率。2022~2027年度)を14.0%と見積もっている。

 同市場をソフトウェアパッケージとSaaSの提供形態で比較すると、2022年度のパッケージ市場は前年度比7.9%増であるのに対し、SaaS市場は同25.3%増と急伸している。主要ベンダーはSaaSでの提供に注力しており、SaaS市場は今後も順調に拡大し、2025年度には市場全体の8割を占める見通しという。CAGR(2022~2027年度)は、パッケージ市場が4.3%に対し、SaaS市場は16.7%になると予測している。

 「就業管理は早くからシステム化の対象となり、多数のベンダーが参入してきた。市場規模は2012年度の約80億円から、この10年間で4倍に拡大した。原動力となったのはSaaSの伸長であり、働き方や雇用形態への対応ニーズを追い風に拡大している」(ITR)

 今回の発表は、市場調査レポート「ITR Market View:人事・給与・就業管理市場2024」に基づく。同レポートは、人事管理、給与管理、就業管理、労務管理の全4分野を対象に、国内45ベンダーへの調査による2021~2022年度売上実績および2027年度までの売上予測を掲載している。

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