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パーソルグループ、社内の生成AIシステムに「GPT-4o」を先行導入、グループ1万9000人が活用

2024年7月3日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

パーソルホールディングス(本社:東京都港区)は2024年7月1日、国内グループ全社に展開している社内利用の生成AIシステム「PERSOL Chat Assistant」にAzure OpenAI Serviceの最新LLM「GPT-4o」を適用し、同年6月7日に利用開始したと発表した。日本マイクロソフトより、国内におけるGPT-4oの先行導入企業に選出されたことを受けて、グループの社員約1万9000人が同LLMを活用する。

 総合人材サービス企業のパーソルホールディングスは、国内グループ全社に展開している社内利用の生成AIシステム「PERSOL Chat Assistant」に、Azure OpenAI Serviceの最新の大規模言語モデル(LLM)「GPT-4o」を適用し、2024年6月7日に利用開始した(画面1)。

画面1:パーソル国内グループ全社で展開している社内専用の生成AIシステム「PERSOL Chat Assistant」の画面(出典:パーソルホールディングス)
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 現在、パーソルはグループを挙げて業務でのAI利用を推進している。セキュアな環境で利用できる社内専用のAIシステムとしてPERSOL Chat Assistantを国内グループ全社に展開するほか、グループ会社のパーソルキャリアで「Chat PCA」を運用している。

 これら2つのAIシステムは、グループ全社の約1万9000人が利用する中、利用率は66%(2024年5月時点)を超える。PERSOL Chat Assistantについては、効果的な活用事例を共有する社内コミュニティが活発であること、社外にも生成AIの活用を発信していることなどから、日本マイクロソフトから、GPT-4oの国内先行導入企業に選出されることになった。

 これにより、PERSOL Chat Assistantで選択可能なLLMは既存のGPT-4、GPT-3.5に、GPT-4oを加えた3モデルになった。なお、GPT-4oは、2023年10月のデータまで学習した、OpenAIが提供するLLMの最新モデルであり、入力可能なトークン数はGPT-4の4倍、GPT-3.5の8倍に拡張、回答精度が向上している。

 PERSOL Chat Assistantには、社員が開発したプロンプトを組織で共有するための「プロンプトギャラリー機能」を備えている。「Web会議の文字起こしテキストから議事録を作成」「過去の商談記録から次の提案資料の骨子を作成」「SWOTなどのフレームワークで分析」といった280件以上のプロンプトを集録している。これらをGPT-4oで活用することで、さらなる業務効率化・業務時間の削減を図るとしている。

 今後は、GPT-4oの特性と能力を生かし、社内情報の検索や画像生成も可能なマルチモーダルAIとして機能を追加していく予定である。

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