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シスコ、アプリ視点でネット機器を順次拡張、WAN高速化やハイパーバイザーを追加

2010年10月26日(火)IT Leaders編集部

シスコシステムズ(Cisco Systems)は2010年10月26日、同社のネットワーク機器を強化する機能群のコンセプト「Application Velocity」を発表した。まずは、WAN高速化やサーバー仮想化など、アプリケーションの実行性能を高める機能が中心となる。2010年11月以降、IOSの拡張などの手順で順次提供を開始する。

 シスコシステムズは、同社のネットワーク機器を強化する機能群のコンセプト「Application Velocity」を発表した。Application Velocityを構成する機能のうち、主な機能の提供スケジュールは、以下の通り。2010年11月には、IOSを機能拡張し、WAN高速化機能「WAAS Express」を追加する。2010年12月には、拠点向けルーター機器「ISR G2」上で稼働するサーバー仮想化ソフト「UCS Express」(VMware vSphere 4がベース)を提供する。

 なお、IOS汎用のWAAS Expressの提供に先立ち、2010年8月には、ISR G2の拡張ハードウェア「SRE」を前提としたWAN高速化機能を提供済み。SRE向けは、レイヤー7までの情報を基に、アプリケーションの通信を最適化する。一方、WAAS Expressは、ペイロードのデータ圧縮や、TCPデータ転送時におけるスロー・スタートの抑制など、レイヤー4での最適化に留まる。

 なお、Application Velocityは、同社が2009年10月に発表した、オフィス以外の場所で仕事を遂行できるようにするコンセプト「ボーダレス・ネットワーク」のアーキテクチャを構成する一要素である。2010年3月に発表したエンド・ポイント向けの諸機能(安全性、可搬性、省電力、ビデオ/音声)に次ぎ、インフラ(機器)とエンド・ポイントの中間層となるネットワーク・サービス部分に相当する。

66%の従業員はオフィス外でも仕事ができると回答

 新機能群の前提として、オフィス以外の場所で仕事を遂行することの需要は高い。米Cisco Systemsが2009年8月~9月に13カ国2600人を対象に実施した意識調査「ワールドコネクテッドレポート」によれば、60%の従業員がオフィス在勤の必要はないと回答し、66%の従業員が柔軟な労働スタイルを要望している。

 調査結果のうち、日本国内に限った結果では、オフィス外でも仕事が可能だと思っている人は44%となる。この一方、オフィス外での時間外労働は、1日あたり2時間以上の人が61%に達している。

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WAN高速化 / ハイパーバイザー / Cisco Systems / スイッチ/ルーター

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