クラウドコンピューティング分野で、IaaS基盤やPaaSのソフトウェアを巡るITベンダーの動きが活発になっている。この分野で注目企業の1社である米RedHatは現状をどう捉えているのか。
商用Linux「RedHat Enterprise Linux(RHEL)」で確固たる地位を築いた米RedHat。同社が次に焦点としているのがプライベートなIaaSを構築するための基盤ソフト「OpenStack」と、やはりプライベートなPaaSを構築するための「OpenShift」である(注:プライベートといっても、通信事業者やデータセンター事業者がこれらを使ってパブリックなサービスを提供することもある)。
しかしLinuxと異なり、プライベートなIaaSもPaaSもこれからの分野。競争は激しい。Linuxでは強力なパートナーである米IBMや米HPはそれぞれ独自のOpenStackのディストリビューションを提供しており、PaaSでもOpenShiftではなく、もう一つのオープンソースPaaSソフト「Cloud Foundry」を採用している。
米RedHatは、この状況をどう捉えているのか? 来日したジム・ホワイトハースト社長兼CEO、それにアレサンドロ・ペリーリ オープンハイブリッドクラウド部門長に聞いた。
結論を先に書くと、(当たり前かも知れないが)焦りや戸惑いめいたものは一切なかった。自信の源泉は、クラウド関連ソフトウェアを牽引するのはオープンソース・ソフトウェア(OSS)であり、OSSの流儀に誰よりも精通するのがRedHatである、というところから来ているようだ。以下、一問一答でお伝えする。
会員登録(無料)が必要です
- 1
- 2
- 次へ >