2015年2月26日、東京・神保町(インプレスグループセミナールーム)で「製品開発のための統計解析入門」と題するセミナーが開催された。講師は、河村敏彦氏<島根大学医学部附属病院医療情報部・准教授、統計数理研究所サービス科学研究センター・客員准教授(兼)>。同氏の講演のトピックを紹介する。
「日本では、統計科学は学究肌の専門家が使いこなすもので、現場の実務担当者にとっては近づきがたいと思われているようだ。かつて、自動車メーカーを中心に、ものづくりの現場などで実務担当者が分析ツールを活用し、品質改善のための問題解決に積極的に役立てていた」──。講演の冒頭で河村氏はこう指摘し、ビジネスの一線における統計的アプローチとの“距離感”に差があるとの見方を示した。
とはいえ、いざ自分がアクションを起こすとなると、従来からの手法<実験計画を立て、仮説に基づいてふさわしいデータを収集・分析、さらに実験結果の有意性を検証し、報告書をまとめる>が脳裏に巡り、うんざりするかもしれない。一連のプロセスに、かなりの手間や時間がかかってしまうとの認識は依然として根強い。
しかし、最近では現場担当者にも使いやすい統計解析ツールが登場しており、状況は大きく変わっている。データを可視化(ビジュアライズ)し、仮説(モデル)を素早く評価するPDCAを何度も短期間に繰り返せるため、問題解決につながる要因の見極めと対策の立案・実施がスピーディに行えるようになっているのだ。
講師を務めた河村敏彦氏<島根大学医学部附属病院医療情報部・准教授、統計数理研究所サービス科学研究センター・客員准教授(兼)>
もっとも、ここで大事となるのが「問題解決のための解析ストーリー」だと河村氏は指摘する。昨今は、綿密に計画して収集・抽出したデータを使わずに、ライフログのようにリアルタイムにセンシングされた膨大な観察データから「価値を発見」する試みが話題を集めているのは周知の通り。しかし、「やみくもにビッグデータを漁っても良い結果は得られない。ゴミ箱をひっくり返して漠然と価値あるものを探すより、シナリオを立て、事実(データ)から仮説(モデル)を生成して要因を絞り込む、戦略的なアプローチの重要性は変わらない。進展著しいツールを活用して、いかに膨大な観察データと実験データを結んだストーリーを創るか。両者の視点をバランスよく持つことがポイントになる」と来場者に訴えた。
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