さほどコストをかけなくても何かを試せたり、アプリケーション開発を試行できたりすることは、クラウドコンピューティングがもたらす利点の1つだ。では現時点で何が試せるのか?日本IBMが東京都内で開いたセミナーから、同社のPaaS(Platform as a Service)の「Bluemix」で試せることを紹介しよう。
もう1つ、同氏が示した資料で目についたのが写真2。Bluemixを中心にした次世代アプリケーション基盤の全体像である。ITインフラのレイヤーにはパブリックIaaS(Infrastructure as a Service)とDedicated IaaS、そしてオンプレミスのIaaSがある。パブリックとDedicatedの実体はIBMのIaaSである「Soft Layer」。オンプレミスで利用できるプライベート(クラウド)版のBluemixは、「まもなく提供できる」(浦本氏)とする。
写真2:Bluemixを中心にした次世代アプリケーション基盤の全体像拡大画像表示
仮想マシン(OpenStack)、ポータビリティ(Container)、コントロール(PaaS)の層にも注目すべきだ。Bluemixは、OSS(Open Source Software)の「Cloud Foundry」をベースにするPaaSだが、それは全体の一部に過ぎないこと、および「Next」と表記された空白部分が存在することである。
特に後者のNextは何を意味するのか?浦本氏は特に言及しなかったが、米RedhatのPaaSから推測するとContainerの稼働を統合制御する「Kubernetes」(米Googleが開発を主導)、あるいはそれに類するものかも知れない。
それはともかく、写真4も企業のIT部門が意識する必要がある資料だろう。デジタルビジネスの1.0をミッションクリティカルシステムが中心の「Traditional」とし、2.0をコアシステムの周囲にCAMSS(クラウド、アナリティクス、モバイル、ソーシャル、セキュリティ)を配したものとする。
写真3:デジタルビジネス3.0のHybrid ITへの移行をIBMは主張する拡大画像表示
これに対しIBMの主張は、自社で開発したシステム群と外部のマイクロサービスを組み合わせるHybrid ITである3.0に移行すべきだということだ。「破壊するか、それとも破壊されるか。前者であるにはデジタルに移行する必要がある。大事なのは、1にスピード、2にスピード、3にスピードだ。すでにあるマイクロサービスを活用してアプリケーションを開発して欲しい」と浦本氏は訴えた。
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