ビッグデータや機械学習のような先進的なデータ分析(アナリティクス)に関心が奪われがちの昨今だが、日々の業務におけるBI(ビジネスインテリジェンス)を忘れるべきではないだろう。データに基づく意思決定が定着しているからこそ、ビッグデータや機械学習への問題意識が生まれ、その利活用が進むと考えられるからだ。ではBIを実践するためのツールは今、どうなっているのか? 米Gartnerが2016年2月4日に公開したMQ(Magic Quadrant)を見てみよう。
2016年、BIツールの業界リーダーと目されるのはどのベンダーか?──IT調査大手の米Gartnerは、恒例となった「Magic Quadrant for Business Intelligence and Analytics Platforms」の2016年版を公開した。
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周知の通りMagic Quadrant(MQ)は、横軸にCompleteness of Vision(開発思想やアーキテクチャなどの先進性、完成度)、縦軸にAbility of Execute(市場シェアなど、企業としての実行力)を設定し、Gartnerが定義する評価指標に基づいて製品ベンダーを4象限に配置した図だ。4象限とはLeaders(リーダー)、Visionaries(ビジョナリー)、Challengers(チャレンジャー)、Nitch Players(ニッチ)であり、ベンダーの位置づけをシンプルに把握できる。
2016年版のBIツールのMQでリーダーに位置づけられたのはTableau Software、Microsoft、QlikTechの3社。このうちMicrosoftはSQL ServerベースのBIツールを持つが、今回、評価対象になったのはPowerBI、それもExcelにアドオンするPowerBIの初期版ではなく、PowerBI 2.0である。PowerBIはTableauやQlickViewと肩を並べる存在になったかに見えるが、Gartnerが強みとして評価したのはTCO(総保有コスト)の安さやビジョン。BIツールとしての機能は、まだ改善の余地がある。
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