TKCは2016年6月13日、電子帳簿保存法第4条3項(スキャナー保存制度)に対応したクラウドサービス「TKC証憑ストレージサービス(TDS)」を発表した。提供開始日は6月30日。本社経理部で保存する証憑(しょうひょう)書類をスキャンしてTKCのデータセンターに保存でき、ファイリングの手間や保存にかかるコスト、検索の手間を削減できる。
「TDS」では、証憑書類のスキャン画像の保存、タイムスタンプの付与、複数かつ任意の項目による検索、タイムスタンプの一括検証、解像度・階調の確認などを行える。電子帳簿保存法施行規則の一部の改正により契約書および領収証にかかわる金額基準が廃止され、すべての契約書と領収書が対象になるなど、スキャナー保存制度適用の要件等の緩和に対応している。
ユーザーは定期検査後の証憑書類を廃棄でき、ファイリング業務の簡素化、保存にかかるコストの削減、証憑書類の照会にかかる時間の削減を図れる。本社経理部門で保存する証憑書類を対象としているため、支店や営業所などで証憑書類をスキャンすることは不要であり、業務フローを変更せずに導入できる。
同サービスはTKCのデータセンターで24時間365日、稼働状況を監視されている。情報セキュリティに関しては、TKCのデータセンターはISO・IEC27001およびISO・IEC27018の認証を取得済みだ。
帳簿との相互関連性の確保については、会計伝票のQRコードでスキャンデータと紐付け可能な「帳表台帳方式」、明細データとスキャンデータを管理番号で紐付け可能な「CSV連携方式」に対応している。
タイムスタンプについては10月に提供を開始する予定だ。