データ・アプリケーション(DAL)は2016年12月21日、既存の業務アプリケーション資産を生かしつつ、安全かつ可用性の高いデータ連携基盤を容易に構築できるデータ連携基盤「ACMS Apex」の、最新版である「バージョン1.1」を発売すると発表した。発売日は2016年12月28日。
データ・アプリケーション(DAL)の「ACMS Apexバージョン1.1」では、独立した複数のACMS Apex間のデータ連携やリソース共有が可能になり、運用効率の向上を図れる。サーバー間通信の暗号化機能を追加し、セキュリティ面も強化した。
具体的には、それぞれ独立した個別のサーバーにインストールされたACMS Apexを連携する機能を搭載した。グループ企業間や拠点間、サービス提供企業と利用企業間といった、組織をまたがった業務フローの連携やリソースの利用が可能になる。
ファイル転送を意識することなく、安全なデータ連携を確立できるほか、共有する情報の範囲は権限設定でコントロールでき、サービス提供企業は利用企業とのSLA(Service Level Agreement)にあわせた情報公開が可能になる。
セキュリティ面では、従来から搭載しているPCI DSSに準拠したファイルの暗号化に加え、複数サーバーでの分散構成におけるサーバー間通信をSSL/TLSに対応した。データ保管時と通信時の両方でデータ保護に対応できるようになった。「全銀TCP/IP手順」の各電文についても、SSL/TLSプロトコルで暗号化できるようにした。
SAP ERPとの間のデータ連携を行うSAP EDIアダプター機能を新たに実装し、SAP標準の文書書式IDoc(Intermediate Document)や、SAPシステム間の通信用インターフェースRFC(Remote Function Call)によるデータの授受とステータスの同期が可能になった。
SFTP(SSH File Transfer Protocol)でファイル転送を行うサーバー機能に加え、新たにクライアント機能を追加した。SFTPのサーバー機能を持つ取引先との安全なデータ交換に対応した。
稼働環境の拡充も行った。従来のRed Hat Enterprise Linuxに加え、統合管理サーバーとしてMicrosoft Windows Server、分散サーバーとしてMicrosoft Windows Server・HPE HP-UX・IBM AIX・Oracle Solaris(SPARC)・IBM i(旧称:IBM i5/OS、AS/400)を追加した。
管理DBは、PostgreSQL 9.4・MySQL 5.7・Microsoft SQL Server 2016/2014 SP2に対応した。
ACMS Apexバージョン1.1の価格は、基本機能が60万円からになる予定だ。