[事例ニュース]
デンソー、従量課金型のストレージサービス導入で、システム更改時のデータ移行を不要に
2026年5月15日(金)IT Leaders編集部
自動車部品メーカーのデンソー(本社:愛知県刈谷市)は、プライベートクラウド環境のストレージを、米Everpure(エバーピュア)のサブスクリプションサービス「Evergreen//One」に移行した。これにより、ストレージの異機種混在に起因する、システム更改時のデータ移行作業を不要にしたほか、運用の標準化によるエンジニアの業務負荷軽減につなげている。日本法人のピュア・ストレージ・ジャパンが2026年5月12日に発表した。
自動車部品のグローバルメーカーであるデンソー。近年は、主軸の自動車部品事業のほか、電動化やADAS(先進運転支援システム)に注力するとともに、ファクトリーオートメーションや農業のデジタル化などへと事業領域を拡大している。モビリティ領域においては、脱炭素化やカーボンニュートラルの実現に向けた技術開発を進めている。
同社は2012年より、社内ネットワークを介して仮想サーバーにアクセスできる、グループ向けのプライベートクラウド環境「ALADIN(Attractive Landmark for All DENSO INfrastructure)」を運用してきた。
しかし、各事業部門がシステムの構築・拡張にあたってコスト優位性の高いハードウェアを選択してきた結果、異なる環境が乱立。システム更改の際、データ移行作業に長期間を要していた。環境のサイロ化は運用の複雑化や管理負荷の増大を招き、休日労働の発生やヒューマンエラーのリスクにもつながっていたほか、消費電力の増加も懸念されていたという。
こうした課題に対し、デンソーは米Everpure(エバーピュア)のオールフラッシュストレージ「FlashArray」を従量制で利用するサブスクリプションサービス「Evergreen//One」(図1)を採用。複数のプライベートクラウド環境を、2拠点からなる単一の冗長構成環境に統合した。
図1:「Evergreen//One」の概念図。サブスクリプション型でサービス停止を伴わないアップグレードやキャパシティプランニングを可能にする(出典:米Everpure)拡大画像表示
サービス選定の背景として、デンソー IT基盤推進部 ITサービス室 サーバサービス1課 担当課長の石田靖博氏は「持続可能なプライベートクラウドに向け、日々の運用や定期的なシステム更改などの業務負担を減らし、従業員が創造的な仕事に集中できる環境を整えたいと考えていた」と説明している。
サブスクリプション型ストレージサービスへの切り替えで、データ移行作業やストレージの買い替えが不要となり、システム更改やサーバ更新時のダウンタイムを回避できるようになったほか、運用の標準化により、業務効率を向上した。また、ストレージコストを設備投資から柔軟な従量課金に移行できたことや、物理的な設置面積や消費電力の削減によるカーボンニュートラルへの貢献も評価しているという。
なお、Everpureは米Pure Storageの新社名で、2026年2月24日に社名変更を発表した(日本法人は、現時点ではピュア・ストレージ・ジャパンの社名を継続。関連記事:米ピュア・ストレージ、社名を「Everpure」に変更、データ探索の1touchを買収)。
近年の同社は、ストレージ製品をサブスクリプションで提供するSTaaS(Storage as a Service)に注力している。2009年の創業以来となる社名変更は、ストレージハードウェアベンダーのイメージを脱する意図もうかがえる。
デンソー / Everpure / FlashArray / STaaS / フラッシュストレージ / ITインフラ / オブジェクトストレージ / サブスクリプション / 製造 / 自動車 / 愛知県 / 刈谷市
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