[イベントレポート]

10兆ドルの支出データを基に、Coupaが仕掛ける支出管理のAIトランスフォーメーション

3200社超の顧客コミュニティとエージェンティックAIで変える支出管理

2026年5月14日(木)神 幸葉(IT Leaders編集部)

米Coupa Softwareは2026年5月12~14日(米国現地時間)、米国ネバダ州ラスベガスで年次カンファレンス「Coupa Inspire 2026」を開催している。AI駆動のトータル支出管理プラットフォームを展開し、BSM(ビジネス支出管理)の世界的リーダーである同社は2026年、創業から20周年という節目を迎える。基調講演では、蓄積された10兆ドルのコミュニティデータと、AIが自ら実務を遂行する「エージェンティックAI」の組み合わせを第3フェーズと位置づけ、企業の支出管理を自律的に加速させるための戦略が示された。

10兆ドルの取引データと20年の実績が導く「第3フェーズ」

 米国カリフォルニア州に本社を置くCoupa Software(クーパ・ソフトウェア、以下Coupa)は、AI駆動のトータル支出管理プラットフォームを提供している。

 2006年の創業から20年の実績で培った、3200社を超える顧客コミュニティから⽣成される取引データを学習したAIエージェントにより、1000万社以上のバイヤーとサプライヤーを統合し、双⽅の取引をシームレスに⾃動化している。同社は2026年5月12~14日(米国現地時間)、米国ネバダ州ラスベガスで年次カンファレンス「Coupa Inspire 2026」を開催した(写真1)。

写真1:Coupa Inspire 2026の会場となったアリア リゾート&カジノ(ARIA Resort & Casino)

 基調講演の冒頭、Coupa CEOのリー・ターナー(Leagh Turner)氏(写真2)が示したのは、Coupa導入企業の成果の一例だ。

 米国の大手保険・金融会社Nationwide(ネイションワイド)は、ワークフローを自動化し、調達・購買サイクルタイムを60%短縮した。世界最大級の電子・医療機器メーカーであるJabil(ジェイビル)は、50以上のソーシングシナリオを自動化し、1億米ドル(約154億円)以上の支出に対して13%の節約を達成している。航空機エンジンなどを製造する英Rolls-Royce(ロールス・ロイス)は、現在6000社のサプライヤー全体で100%の電子請求を実現し、数十億米ドルの支出の支払いに伴う手作業を無くすことに成功したという。

写真1:Coupa CEOのリー・ターナー氏

 こうした事例が積み重なり、Coupaのプラットフォームを流れる累積支出額は10兆米ドル(約1540兆円)に達しているという。ターナー氏は、「10兆米ドル分の契約、申請、取引などからなるコミュニティデータこそが当社への信頼の証である」と同社の強みを語った。

 Coupa 共同創業者のノア・アイズナー(Noah Eisner)氏(写真3)は、20年前の創業当時に抱いていた熱い想いを語った。同氏は、もう1人の共同創業者のデイブ・スティーブンス(Dave Stephens)氏と共に、「支出を管理するためのもっと良い方法が必ずあるはずだ、という深い確信を持ってCoupaを設立した」。

 創業当時、世界経済には何兆ドルもの資金が投入されていたが、管理責任者たちは不完全な情報、時代遅れのツール、非効率なプロセスしか持たず、サプライベース(調達先全体)で何が起きているか分からない状況だったという。

写真3:Coupa 共同創業者 ノア・アイズナー氏

 「買い手とサプライヤーを単一のプラットフォームに集め、双方に本物の価値を提供できれば、そこを流れるデータはやがて並外れた価値を持つようになり、いつかそれを活用する術を見つけられるはずだ」という予測を立て、ビジネスを展開してきたCoupa。この予測は的中し、参加企業が増えるほどネットワーク全体がスマートになるネットワーク効果が同社の成長のエンジンとなった。

 アイズナー氏は、この圧倒的なデータ基盤の上に「エージェンティックAI」を導入することを同社の次なるフェーズと位置づけた。データに基づいて「意思決定をサポートする」段階から、蓄積された膨大なコミュニティデータを解き放つことで、AIが具体的な「成果を自ら実行する」段階へと踏み出すと宣言した(図2)。

図1:プラットフォームを通じて蓄積したデータとエージェンティックAIを掛け合わせて新たな価値を創出(
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●Next:「ユーザーにエフォートレス(労力不要)な使いやすさを」─Coupaが提供するAIエージェント

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